「旅に出よう。僕を殺す旅に。」

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ISLAND 感想
■シナリオ

冬編真夏編夏蓮紗羅凛音>>>夏編


★冬編

真相が明らかになる真夏編よりも冬編の方が好きでした
冬と銘打たれているように夏とは真逆の世界観でこれが堪らない
人類が争いあった末に資源が逼迫し、地下に住むしかなくなった
毎日を生きるので精一杯で娯楽や趣味等とは一切無縁の世界
糧を得るために犯罪が行われる事もしばしば
一応教会という存在が人々の生活を管轄しているから最低限の秩序はあるものの、いつ崩壊しても不思議ではない危ういバランスの上に成り立っている世界
端的に言ってディストピアを見事に具現化している
荒廃した雰囲気が絶妙だった
冬編は凛音ルートから続いていて終わった後に自動的に移行する
タイトル画面もNEVER ISLANDに変更されます
切那が独白で「けどさ、もう少しくらい夢を見せてくれたっていいじゃないか。せめてこの夢が幸せな結末を迎えるまでは。」と言っていたので「そんなに長くはないな」と思っていたら糞長く笑ったwwwww
この言葉を鵜呑みにしてはいけません、寧ろここからが真の物語の始まりなんですw

冬編が好きな理由の1つにこのゲームにあるISLANDというのが冬編の舞台となるシェルターだからなんですよね
またグランドエンディングの後、切那が最後に行き着いたのもここなので関連性が深い場所です
とはいってもISLANDは夏編で言うところの浦島なので名称が違うだけなんですけどw

閉鎖的な空間で生きる人々を見ていると進撃の巨人を思い出しますね
ISLANDには巨人みたいな驚異が外にいないが、外が氷河期と同等くらいの極寒で辺りは全て雪原
海だった場所が全部凍りついて雪に覆われた
この環境下では他の動物等もいないし、どこまで行っても何もないので野垂れ死ぬ事になる
アヴァロン(聖地)を探しに行った23名も例外無く死んでいる
結局生存するためにはISLANDに引き籠もるしかないわけであり、外には本当に何もない設定になっている
耐え忍ぶ事が人類が生き残る唯一の方法
全二十三層からなるシェルターも下層から徐々に閉鎖され、今や機能しているのは三層のみ
これも何か壁を彷彿とさせられますねw

冷凍睡眠装置(コールドスリープマシン)を使って切那が"2万年"もの時を移動し続けたのはまさに驚愕の一言でしたねwww
思っていたのと桁が一つ違ったわw
2016年→22016年、確かにこれだけの年月が流れれば一変してしまうのがわかりますね
というか本作の冷凍睡眠装置が高性能過ぎるんだよ
真夏編で明らかになるけど50万年は軽く運用可能って明言されているし、途方もない時間旅行が出来るオーパーツwww
これが出てくるまでは非現実的なシナリオでは無かったのに一気に突飛な展開になった
批判しているわけではなく、ストーリーを勢い付けるアイテムとして評価しています
時間移動がなければ退屈していただろうし、実際ちょっと凡庸に感じていた

冬編では登場する人物は最低限にしていましたね
立ち絵がある新規キャラはネハンだけだった
教会の最高顧問であるガーランド枢機卿は出てくるものだと予想していたら内部抗争であっさり死んじゃったしw
ハリスさんも出てこなかった
ただネハンは冬編を象徴するような良いキャラでしたね
「年寄りには経験を語る事だけしか出来ない」という台詞を何度か言いますが、真意は同じ過ちを繰り返すなという彼なりの忠告だったのでしょう
過酷を極める現状、寝床があって食物があり、日々を生きられるだけで十分幸せなのだ
それ以上を求める必要はない
だが切那は困窮した状況を改善したいと願ってしまった
良かれと思ってした事が全部裏目に出てしまう虚しさが際立っている
このルートではカレンは煤紋病、サラは焼死という悲惨な死に方をする
何れはヒロイン三人で協力して事を成し遂げると思っていたから意外だったな
カレンと夏蓮は過去と未来で感染、非感染と違いますが、これは配偶者の都合で変わっているのでしょうね

ISLANDでは札が命の次に重いものでこれの有無で生きやすさが全然違う
あらゆる施設では首に札があるかどうかを確認され無いと門前払いされる
最近は食糧事情によって新しい子が生まれても教会から札が交付されなくなった
そうなると誰も彼も子を産まなくなり人口が増えない
益々先細りになり、残るのは老人のみ

あれ? まさに我が国が辿る未来なのでは?wwwwwwwwww

私としてはライターの皮肉だと捉えたんですが、そうだとしたら実に痛快だ

残ったリンネと切那が作り上げようとしたものは『タイムマシン』
過去に戻って様々な出来事を改変出来る優れもの
SFと言ったら定番ですね
予想外だったのは二人が完成したと思っていたのはタイムマシンではなく冷凍睡眠装置だったこと
真夏編で再度言及しますが、種明かしされるまでは全く気付きませんでした…


★真夏編

冬編終了後にはじめからプレイすると新たな選択肢が出現し、そこから分岐する最終ルート
EDは凛音ENDとRe:ENDの二種類
Re:ENDがグランドエンディングとなっていますが、道中の選択肢を特定のものにピッタリと一致させなければならないため、最終的に根負けして攻略サイトさんにお世話になりましたw
切那の言動から全部正解っぽいのを選べば良いと思っていたのですがそうじゃなかったんですね…
行けない人は「凛音が好きだったのは?」の質問で躓いていると思います
正解は切那なんですがこれは《御原切那》の事を指していた
自分の読解力の無さを嘆いたw
玖音の所で選択肢が2つあれば成功しています
それ以外だと「必ず凛音を幸せにする」の一択しか選べず、凛音ENDで固定されてしまう

先ずは凛音ENDから語っていきましょう
こちらは切那が凛音の事をリンネと勘違いしているパターンですね
いや勘違いというのは少し違うかもしれない
あくまで推測にしか過ぎないのだが、"凛音はリンネを敢えて演じようとしている"節がある
根拠としてはエピローグにて指輪を用意してやれなかった事を切那が侘びているが、凛音は「――だって、もう貰ったから」と言う
この言動はリンネが切那から指輪代わりの札を受け取ったという事を指しているはず
ただ凛音はそれを知りようがないので真相を玖音から聞いたのではないか、と勝手に補完しています
凛音がリンネに成り済ます事で矛盾は消えてなくなるのが凛音END

そして全てが覆される圧巻のRe:END
実は真夏編以外でも伏線がそこかしこに鏤められていたんです
夏蓮ルートで凛音の本当のお父さんが別にいるのか玖音に聞きかけた時、彼女は冗談交じりに怯えていましたが、あれは内心冷や冷やしていたのではないだろうかw
そもそも凛音≠リンネであるのは雨蘭のDNA検査の結果で明らかだった
凛音もリンネも煤紋病では無いが、凛音の母親《御原玖音》と父親、御原典正は二人共煤紋病患者でもし子供が生まれたとするなら確実に遺伝するのである
それなのに違うという事は玖音が真の親である事に他ならない
となると、父親が誰になるのか? という話になるが最後までプレイしても父親の事は示唆されているものの、明言はされてないのです
8、9割の確率で切那だろうな、と推定していたものの確定する論拠に欠けていたためずっと考えていた
寝る前にベッドの上で只管、家系図とテキストを反芻した結果、やっとの事で確証を閃きました
ISLANDの後半で切那はリンネの事を好きになり、お互いの気持ちを確かめ合った後、セックスした事を匂わせるような文体があったのです
これがエロゲだったらHシーンが間違いなく挿入され、中出しした事が一発で分かるんですが、一般ゲームなので交配描写をどうにかして暈さなければいけないんですよねw
実際にその文章を読んだ時、「これはヤったんじゃないか?」とは思っていたが、そこまで重要な事項でもないだろうと忘れかけていた
まさか忘却しようとしていた事こそが最大の決め手となったので一安心しておりますw
切那が先に冷凍睡眠装置で旅立った後、リンネも同じくして眠りについた
切那よりも先に目覚めたリンネは夏未、万里愛と共に浦島で過ごし、若干13歳で凛音を出産
これが真実でした

玖音=リンネ

すると全部が符合し始めるから面白い
紗羅の家から出てきた写真にはISLAND時代のリンネが生き写しのようにそのまま映っている
冷凍睡眠装置を使った証拠になりますね
また、《御原玖音》が凛音を虐待していた事実
これは実際自分の娘では無かったからなのもあるが、小原家は浦島御三家である
代々女系一族なのに《小原玖音》と御原典正の間には《御原切那》の長男しか生まれなかった
しかも煤紋病で日中は外に出られない
すると一族を継承していく者がいなくなる
苦渋の決断だっただろうが背に腹は代えられないので存続のために凛音を自分達の娘とした
《小原玖音》はその後凛音と一悶着あって死亡している
御原家で使用人をしていたリンネは玖音と偽称し全ては繋がった
ただ玖音は切那を見ても自分がリンネだとは伝えなかったんですよね
打ち明ける機会はあったのにそうしなかった理由は切那から気付いて欲しかったのか、もしくは凛音をリンネと思い込んでいるところに激怒したか…
両方を含めたものかもしれませんね

さて大変な事になってしまいました

切那は今まで自分の娘に恋していたのですからwwwww

近親相姦じゃ! 近親相姦者がおるぞ!

まぁ知らなかったんだから仕方ない
真夏編の凛音は個別と違って妙に聡慧で、全て覚悟している振る舞いなので切那からしたら助かるだろう
いや凛音の生まれ変わりがリンネなのだから、準近親相姦みたいなものか
好きになった人の生まれ変わりとの間に出来た子が好きなんだがこういう場合どうなるんだw

冷凍睡眠装置の厄介な所は一度眠ると重大な記憶を喪失する事
記憶を保持出来ていたら何度も過ちを繰り返さずに済んだと思う
でも最後は蓋の裏側に夥しい量の名前の書き込みがあるのを発見して記憶を失わずに済んだみたいだな
CDに刻まれたタイムマシンの完成設計図も玖音に渡してきたし、RE:END後のエピローグでは切那とリンネが出会った時点でタイムマシンが完成している事を願いたい

桃香から語られたこの星の移り変わりが飛躍し過ぎていて吃驚でした
2万年周期毎に氷河期と間氷期を繰り返しているという
切那が凛音を助けるために未来に行った、ここまでは良い
そしてタイムマシンをリンネと未来で作って過去に戻ってきた、これは虚偽である
正確には"ISLANDから2万年後の浦島にやってきた"事になる
つまり切那が戻って来たと思われる浦島は当時から4万年後だったw
これを裏打ちするのは嘗てISLANDでリンネが秘密基地としていた場所が暴龍島から見つかったためだ
錆びれていてどう考えても未来から齎されたものではない
そうなると伝承の【切那】=切那となり切那は今も昔も一人だけという事になる
例外は《御原玖音》と御原典正の嫡男、《御原切那》だけですね
凛音も伝承通り生まれ変わっているのが証明される

・今までの流れのおさらい(失敗編)

夏に切那がやってくる→この時既に玖音(リンネ)と凛音はいる→玖音はタイムマシンを完成出来ずに一生を終え、凛音も死ぬ→切那は暴龍島で発見された冷凍睡眠装置で未来へ→2万年後(冬)に生まれ変わったリンネと出会う→タイムマシンを作ったと思っていたが冷凍睡眠装置だった→さらに2万年後(夏)へ冷凍睡眠装置で移動→以下繰り返し

推移していく順番を整理してみると明快でわかりやすいね
時間は過去から未来へしか流れない
時間遡行していると見せかけて本当はそうじゃなかったというのは素晴らしい

丸く収まりかけた所申し訳ないが一つ疑問を提示したい

果たして2万年周期という長い間隔で世界を見た時、ほぼ全てのものが丸っきり同じ事など有り得るだろうか?

これが本作最大の謎であり、今でもずっと考えている事である
時間は未来へ一方方向にしか流れないのだと仮定すると浦島、あるいはISLANDにあるもの全部が4万年後も当時と一緒なのはどうしても違和感がある
過去に戻ったのだとすればすんなり受け入れられるが、人物や建物が同一であるとは考え難い
平行世界ではなく単一世界なら尚更である
でもこの作品ではそう考えるしかないんだろうね
引っ掛かるのはここくらいだった


★夏蓮


今の時代を生きる事に注力すると夏蓮ルートに入れます
切那が浦島で最初に出会ったのは彼女だったが、その際も島からの脱出を試みていた
古いしきたりに嫌気が差した夏蓮は島を離れる算段していたが、先立つものや不安にを払拭しきれずに切那に頼ろうとした
切那は夏蓮を応援して援助するが現実性を伴ってない事に気付きだす
学校を卒業すると許嫁と結婚させられてしまうのでそれを回避するためでもあった
許嫁の相手は播守であり、本人に夏蓮と結婚する気は無かったのでこの話は後に破談になった

夏蓮ルートの価値はお互いの瑕疵が見えてしまうところにある
切那視点では「夏蓮は自分を島を出るために利用しているのではないか?」という相手を心の底から信じられない疑念
夏蓮視点から考えると「本当にこいつに頼ってもいいのだろうか? 途中で反故になってしまうんじゃないか?」という心配
両者どこか頼りないからこそ、まるで相手が自分を映し出す鏡のように見えてしまう
それらが原因で口論になってしまうところは好きでした
紗羅が言っているように好きと嫌いは表裏一体でもあるため、似た者同士だからこそ憎み合い惹かれ合うというのも事実
夏蓮ルートの紗羅の岡目八目ぶりは評価されるべきですね
基本的に切那はヘタレなんですが、夏蓮ルートの彼は女々しさが半端ないので個人的にはこのルートの切那が最も嫌いですw
夏蓮が実兄の守春と一緒にいるのを目撃しただけで別の彼氏を見つけたと決め付けて八つ当たりするし相当痛い奴になってるw
致命的な破局を迎えそうになった二人を島人が励まして道を作ってくれたので当事者以外の人情味が光りますね

さて、では島を出るメリットはあるのか?
議論の終着点はそこに尽きる
島を出て本土に行けば目眩く世界が広がっているのだろうか?
そんな事はあろうはずもない
目的もなく生きていたってそれはただ生きているだけであり、漠然とした環境はいつまでも横たわり続ける
大切なのは夢を持つことであり、何がしたいかを明確化する事だ
夏蓮の母親である夏未を引き合いに出して解決しようとしていた
大志を持って島を出ていった彼女に会えれば活路を見出だせるのではないか
だがこれも甘い考えだったのが面白い
夏未は中宮末治という男(仮)と駆け落ちして島を出ていったらしい
現在の切那と夏蓮の置かれている状況に酷似している
けれども、中宮末治は枢都夏蓮のペンネームだったのでその話自体でたらめである事が発覚する
夏未の住居を突き止めるもそこにあったの墓標
既に故人になっていた
ここまでしないと夏蓮は駄目なんですよね
彼女にとって一番必要だったのは理不尽や世の不条理と向き合うことだった
生半可な希望に縋ってきた人間には一度厳しい現実を突き付ける必要がある
そういう意味では耳が痛くもありましたね
守春は幼い頃から夏蓮を見てきて決定力に弱いと知っていたから本土へ渡航をさせたんだと思う
無論、夏蓮だけではなくこの事実は切那の気持ちを引き締める要因となったのは言うまでもない
夏未の死が二人の心に決定的な改革を与えた
ひたむきに夢を追い続けて亡くなったというのは美学を感じますね
だって一切後悔の念など伝わって来ず、本懐を遂げたようにしか受け取れないんだもん
恐らく彼女が何食わぬ顔で出てきたとしたら今も甘い汁を啜って生きていただろう
御三家の母親の中で唯一立ち絵も声も無く、名前だけしか登場しないがそれを補うほど存在感があるキャラです
エピローグに微妙ではあるが真夏編に掛かる部分がある
夏蓮と切那が海上ステーションまで泳ぎに行った時に溺れて見つけた竜宮城と仮称しているものは、真夏編で桃香が調査しようとしている古代遺跡と同じものでしたね

夏蓮の夢は明示こそされなかったけど母親や桃香と同じ海洋地質学に携わりたいというのは火を見るより明らかでしたね
本土で大学生として頑張っている上に桃香の後輩になっているのが裏付けている
また私的に刑務所内の描写が好きなので少しではあったが知ることが出来たのが嬉しい


★紗羅

浦島御三家は因習に囚われ続けているのですが、伽藍堂一家は特に強いように感じましたね
それに纏わる関係で凛音ルート程ではないにしろ結構引っ掻き回されましたw
切那の「俺は未来から来た」という荒唐無稽な言動を最も真に受けているのが紗羅
未来人がやってきて現在を変える事で後にどんな影響が起こるかわからない
所謂、バタフライエフェクトを恐れているのが伝わってくる
紗羅が未来に固執する理由は課せられた宿命であり、これは紗羅ルートの最後まで紗羅の身辺を蝕む病みたいなものである
「この子は島を救う子だ」と言われ、重荷を背負わされた挙句、実際に特殊な力もない普通の女の子だった時の彼女の落胆ぶりと、それをいつまでも叶えようとしている健気な部分が物語を盛り上げる
良くも悪くも紗羅は糞真面目でそれが災いしたとも言える
使命感の所為で本当に失ってはいけないものまで失いかけそうになるので背筋が凍りそうになる部分もありました
就中、愛玩動物だったマーヤを捌いてスープにして煮込んでいた時の表情からはサイコパスなんじゃないかとさえ感じましたwww
思わず「ヒェッ」と声が出てしまいましたが、実際に紗羅が殺したのではなく寿命で死亡していた
でも、普通だったら食べようとは思わないだろうwww
可愛がっていたのなら土に埋めるのが正当な供養の仕方だと思うのだが…
しかし、食べる事が生きとし生けるものへの礼儀という考え方もあるので私の思惟は偏狭だと思われる
だけどあれを食べた切那も相当な強者だったなw
知った瞬間に嘔吐していたけどw
同様に海蛇の毒に当たって死にかけだった犬を斬殺したのも紗羅だった
これも人によって考え方は分かれそうですが、例えば助かる見込みのない末期患者を人の手を加えて即座に逝かしてあげるか、延命治療続けて限界まで生かせるか、という問題に直面したとする
これは白黒付けたがる私でもどちらが良いとは言えない
何故なら結局は本人の意志が最も大切だからだ
もし決断出来る時が来るとしたら自分が同じ立場になった時だけでしょうね
つまり人生に一度しか体験のしようがない事だ
一つ例外があって、当人が言語を解せない状況にあった場合、これが一番困る
必然的に身内や関係者の判断に任せられる事になるわけですが、どういう選択をしてもエゴにしかならないのでしょうね
紗羅のケースも同じで犬だから所望している方法がわからない
「せめて苦しまずに……」と思って紗羅は殺したのだが、それも自分勝手な独断である
各ルートの中でBADENDが最多なことからも危ない橋を渡っているのがわかります

紗羅ルートでは切那の背中にある火傷についての伏線が貼られていますね
真夏編までプレイし終わるとわかりますが、これは2万年前ISLANDにてサラが魔女だとあらぬ嫌疑を掛けられ火刑に処されそうになった時に出来た傷
切那はサラを助けるために吊るされた木を蹴って両手が塞がった状態で火の海に倒れ込んだ
その折に背面を焼かれたのでしょう
紗羅ルートではこれが未来から証拠であると別の意味を持たせていて混乱させられた
また、紗羅の胸にある傷は生まれた時に伽藍堂家(ガーランド家)の罪を代々受け継いでいくために焼印をとして刻まれるものだった
これも紗羅ルートをプレイしただけではわからない

紗羅=万里愛である事を説明し、それらが全てハッタリだったというのも唸らされました
ただそうすると万里愛から生まれた紗羅は第三者という事になってしまうんですよね
これをタイムパラドックスの結果として誤魔化そうとした手腕が天晴でしたね
時間移動の話は特に集中して読むんですが、熱中するとそれだけ術中に嵌まりやすくなりますw
最大の謎はタイムマシンの存在をどうやって捏ち上げるか?
事が終わってみると凄く滑稽だったんですが、切那と紗羅は浦島神社の拝殿の奥にある石棺がタイムマシンだと信じ込んでいたwww
この時代にそんな高度なものがあるわけはなく、石棺の中は空っぽだった
ISLANDでは教会に同等の棺が用意されていたが同じく中身は無い
石棺に苦労して入り込んだものの、時間はほぼ経過しておらず1日経っただけだった
ここから伽藍堂万里愛=有馬雨蘭が出てきてさらに話をややこしくしてくるw
正直、紗羅ルートでの彼女の話は話半分に聞いておかないと後で呆れさせられます
脳内で真面目に整合性を考えていた自分を心底馬鹿だと思ったwww
切那を紗羅の実の父親に仕立て上げ、如何にも真実味があるような口ぶりだったので作り話を真実だと誤認してしまったw

万里愛の話の中で大事な情報は伽藍堂宗樹、紗羅の本当の父親の実態ですね
伽藍堂の汚名は過去に煤紋病患者を人里離れた小屋に幽閉していた事である
宗樹もそれには反対していたものの万里愛と結婚すると憎しみの転換が起こり、過剰なまでに煤紋病を敵視し始めた
それからは非合法と思われる手段で駆逐に乗り出した
万里愛が言っているように紗羅が思い込みが激しく、こうと決めたら中々曲げない性格なのも宗樹の影響を強く受けていたからなんですね
罪の意識に苛まれてから宗樹は焼身自殺してしまい、その時万里愛も一緒に死ぬつもりだった
ただ彼女も切那と紗羅と同じく、石棺に入って火事をやり過ごしたというw
これは命が惜しかった、というよりは紗羅を一人に出来なかった意味合いが強いでしょう
とはいえ、紗羅はもう天涯孤独であると思い込んで生きているわけですから案外どうにかなるかもしれません
真夏編では母娘再会して二人で暮らしている
折角母親が存命しているのに離れ離れでは悲しいから、最後で漸く報われて良かった
この二人は久闊を叙するまで随分長い時間が掛かったなぁ…
万里愛が生き残る選択をした最大の理由が一族の罪の清算だと思っている
夫が蒔いた不祥事で更に血塗られた一家となってしまいました
残された汚名返上の機会は煤紋病の根絶にある
切那と紗羅がやっていた事は万里愛程では無かったものの、模索しようとしたのは間違いではなかった
万里愛は再生医療で煤紋病が遠くない未来、治せる病気になると真夏編で言っている
そして煤紋病患者がいなくなった時、伽藍堂家は真の意味で呪縛から解き放たれるのでしょうね
煤紋病は浦島独自の風土病なので、そこまで多くの罹患者がいないのが幸いかな
あれだけSF関連の事柄を披露しておきながら、悪習に弄ばれただけの被害者だった紗羅
彼女の未来には光明が差している事を願いたい


★凛音

本作で一番情報整理が必要とされるルート
無駄に頭を使わされた末に虚構な情報もあるので取捨選択をしっかりしていかないとこんがらかる事間違いなし
とにかく頭を捻らされる項目は「どの切那」の事を言っているかですね
伝承の【切那】が頻繁に出てくるので凛音ルートでのこいつは主人公の切那と別人だと考えてください
真夏編では全部同一人物だと明かされるので本当は一人なのだが…(この情報は凛音ルートでは邪魔になる)
さらにそれとは別に《御原切那》も絡んでくるのでかなりややこしくなります
真夏編をやる前の情報なので切那という表記しかされていない
ここでは以後、《御原切那》を《切那》と表記させて貰います
自分でも書いていて何がなんだか分からなくなってきたwwwww
肝心なのは凛音がどの切那を必要としているかなんですね
凛音が好きだったのは暴龍島で亡くなった《切那》だったんですが、上手く話を合わせて切那を《切那》にしようとしている
これも文脈だけ素直に追っていくと納得させられてしまうけど切那と《切那》は別人です
凛音の理想像は《切那》であったため、彼女としては切那が《切那》であれば良いと思うようになっていた
精度を上げた言い方をすれば、"切那が《切那》では無い事にはとっくに気付いていたが、切那が《切那》を演じてくれるのに期待した"
何という切那の羅列w
こうでもしないと説明出来ないw
凛音の心情を読み取るのが凛音ルートの面白みであり、複雑にしているのはどちらの切那の事を言っているのか読者に考えさせるように描かれているからですね
切那も《切那》であれば良いと浮かれていたが播守の証言から自分が《切那》ではないと気付く
ここから凛音の態度が急変し、馬脚を露したように切那を詰り始める
付け加えて紗羅がとんでもない理論を振り翳し、輪を掛けるようにして切那への憎悪が高まっていく

切那が未来からやってきて過去の《切那》を殺した云々

これらは全部忘れて貰って構いません
紗羅が立てた仮説と事実は大きく食い違っていて、もっと単純なものだったんです
俺は真面目にこのくだりを考え過ぎて凄く時間を食いましたwww
暴龍島の付近に時空を超える渦みたいなものがあるとかも全て嘘ですw
しかし暴龍島での凛音の一人芝居には本当にしてやられたわ
凛音を助けるためにやってきた切那に対して上手に2人目、3人目の切那がいる事を仄めかして、自分も凛音とは別人の演技をしていたのだからねw

そもそも切那は凛音の過去に一切関与していないんですよね(これだけ覚えておけば眉唾情報に振り回されない)

凛音の記憶には《切那》と過ごした記憶しか無くて、過去の出来事は《切那》としか行っていない
要するに切那は凛音の妄想に付き合わされただけであるw
《切那》は暴龍島にて骸になっていたが凛音は5年の歳月を経て助かった
《切那》は洞穴の奥で冷凍睡眠装置を見つけたが一人用だったので凛音に譲ったというのが真実
それらが虚飾されていて、ボートで凛音を島に送り出したと錯誤すると話が面倒臭くなる

かなりの遠回りをしたが、絡繰りが分かってからは凛音は切那を《切那》と重ね合わせず、別個体の人間として好きになってくれた
ここに至るまでが相当苦心させられるルートですね
よくここまで作り込んだなぁ、と感心させられましたよ
嘘を本当のように見せかけるってかなりの技量がいると思うんですが、私は当人達から説明されるまで完全に騙されていました…
暴龍島から浦島へ帰ろうとした二人だったがここで凛音が死んで切那だけが助かる
この時死んだ凛音の生まれ変わりがリンネとなりNEVER ISLANDへと繋がる
凛音のルートは厳密に言うと真夏編まで地続きとなっているため、分割して書くのは少し憚られたのですが、フローチャートでは凛音タブも用意されているので別個で書きました
凛音単品だとエンディングまで到達していないので評価は低めになります


★夏編

共通ルート
誰かのルートをクリアしてから最初からやり直すと新しいエンディングが増えていたりする
バタフライエフェクトENDは全然関係ないキャラが出てきて笑えますw
選択肢によってはBAD行きがあるので回収したい人はセーブ推奨ですね
分岐点は凛音、夏蓮、紗羅と浜辺で遊ぶ所となっている
それ以外、特筆すべき所はないかな


■キャラ

枢都夏蓮リンネ・オハラ(=御原玖音)サラ・ガーランド御原凛音山吹桃香カレン・クルツ伽藍堂紗羅有馬雨蘭(=伽藍堂万里愛)


●枢都夏蓮

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エピローグを見るまでは玖音の方が上にいたが、ジーンズに髪を下ろした大学生の出で立ちがかなり可愛い
普段はツインテール
学校制服より御原家で使用人バイトをしている時のメイド服姿の方が似合っていると思う
好物は黒豆餡蜜
俺も餡蜜好きだけどそういやもう5年以上食べてない気がするw
勝ち気な口調と鋭い突っ込みが持ち味の女の子です
切那との漫才は笑わせて頂きました
バタフライナイフを所持しており、存外色々な場面で活躍するため本編において重要な物品となっている
下ネタに弱く振られると赤面するが意味は通じているので恥じらう姿が良い
おつむの方は弱いように見えたが要領が悪いだけでコツを掴めば容易に賢くなれるタイプ
未だに信じられないんだが父親の守継があんなハゲ親父なのにどうしてこんなに可愛い娘が生まれたんだwww
父親の部分をほとんど受け継いでいないだろwww
夏未がめっちゃ美人だったんだな、そうに違いない
桃香に言わせれば喋り方が母親そっくりらしいし
御三家の風習を毛嫌いしていてそのせいで自分の人生は束縛されていると感じている
だがそれは口実に過ぎず、真に行動する事が出来ない臆病者
紗羅に指摘された時は図星だったみたいで激怒していましたね
人間腹を括れば何でも出来るものなんです
実行後に伴う損得を考慮してしまうから躊躇してしまう
それらを飛び越えたのが夏未でした
枢都家は凋落した御原家、伽藍堂家に比べて未だに勢力がある
島の実権を握っているのはほぼ守継で彼の一声には賛同するものが多く、そういった家庭にいるのも夏蓮を閉口させる原因となっているのだろう
頑固一徹な老人達が考え方を変えないから浦島には未来がないと常々ぼやいている

声優は阿澄佳奈
久しぶりに聞いた気がするが違和感なさ過ぎて凄く自然に聴けた
演技力は言わずもがなで完璧でした
ラブコメ作品での演技力がISLANDでも生きていましたね
シリアスとギャグのスイッチの切り替えが本当に素晴らしい


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変換力は優秀と見た
妄想が盛んですね、年頃の女子ですもの(オヤジ目線)



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この会話大好きwwwwwww
初給から初潮に持っていく流れが自然でわざとらしさをあまり感じないのが良い



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無職には頗る厳しい模様


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ドラクエシリーズはまともに一本もやった事ないのですが、それでもデスタムーアくらいは知ってる
有名所はそれなりにプレイしているらしい



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クロノネタ嬉しいなぁ!!!!
死ぬまでにもう一度は全クリするぜ
不朽の名作だからな!
『つよくて』が平仮名なのが元ネタを知ってる証ですね



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みのさんwwwwwwwwwwwwww
ミリオネアネタは懐かし過ぎる…
今30代の人にはクリーンヒットするな



1810



バハラグネタもあるとは恐悦至極でございます
これも嬉しいが「サラマンダーより、ずっとはやい!!」を改変したネタも見たかった…
当時小学生だったからどうしてヨヨはパルパレオスと結ばれたのか、何故ビュウを見限ったのか読解出来なかったのを今でも覚えている
人によってはトラウマになっていますね


●リンネ・オハラ(=御原玖音)

別人であって欲しかった……(切実)

本作の真ヒロイン
同一人物なので纏めて書きますけど、俺が好きなのは玖音として生きてきた彼女であり、リンネとしてISLANDを生きた彼女は好きじゃない
器は同じであっても切那の記憶の復元次第で玖音の態度が変わるので魂は二つあると思っています
玖音は自分を殺して生きる覚悟が出来るため精神的に非常に強い
そのタフな気骨は13歳だった頃から既に窺える
絶望的な世界であっても決して己を見失う事なく、目標を定めて今を生きる
何者でも無かった切那の道を照らしたのは紛れもなくリンネであり、切那の生き甲斐となったキャラ
アイランジャーの歌を歌っていた頃とは思えないほど玖音になってからは大人びている
凛音を生んでからの環境が激変したからでしょうね
子を守るため母の顔をしてからの玖音は冷静沈着で威厳を感じる
素性を隠すためにフードを目深に被っている
素顔は見えないが髪の毛は見える
髪の色が凛音とそっくりなのに実の娘じゃないはずがない
《御原玖音》の存在が話を拗らせていましたね
《御原玖音》を演じなければいけないため、極力外部の人間に姿を見せる事は控えている
自室にいることが多いので話す際は扉を挟んでの筆談がメイン
部屋にはタイムマシンに関する本や紙片が散らばっており、生涯を賭けて従事すると心に誓っている
愚直に一つの事をし続ける一途さには感服させられます
リンネが幼心に抱いていた夢、「世界を救う」という大望を実現させるまで決して諦める事はない
年の功と言うべきか、玖音になってからはユーモアも学んでいてからかい上手
しかしながら戯言と思われるような言動の中に虚実織り交ぜられているので人が悪いw
あれは切那の記憶がどれだけ戻っているか確認するために鎌をかけていたのでしょうね
それに応じて立ち位置を変えられる有能さが彼女の魅力

一方でいくら愛し合っていたとはいえ、13歳のリンネに中出しを決めてしまう切那も切那であるwww
13歳で分娩が可能なのかどうか調べてみた結果、現実にも若年出産者がいたのですね
これエロシーンあったらアウトだよね
年齢がはっきりしているから「登場人物は18歳以上です」という定型文の効力が意味をなさない
抽象的な文章で性交をしたと伝えられたからこそ辻褄が合う
リンネは切那が乗ってきた冷凍睡眠装置で2万年後まで移動している
切那はリンネが作った冷凍睡眠装置のコピーらしきもので時代を超えた
独力で冷凍睡眠装置を作れる13歳の技術力が恐ろしい…

玖音が好きな理由の1つには声優が佐藤利奈なのもありますね
リンネは田村ゆかりなのでギャップが激しいw
声優を使い分ける事でプレイヤーに別人だと思わせようとしていた狙いもあるでしょう
年を経るにつれて声質は変わっていきますから人間的に見れば至って普通の事なんですけどねw


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ちょっとチンポの全長測ってくる


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本作における最大の名言であり、感銘を受けた言葉ですね
生きる事そのものが過程なんですよね
人間は一生を終えるまで常に時間の流れの中にいて、停止するとしたらそれは死亡した時である
生存している限り終着点は決して訪れない
何故なら自らを取り巻く環境、世界は常に変動し続けるからだ
宇宙そのものの変化を感じ取れる状況にある限り、過程が無くなることはない
過去から未来へと一方的に流れ続ける時間を強調してもいますね


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ただの官能小説で草wwwwwwwwwwwwww

笑い話で流そうとしていますが、実は切那とリンネの房事を実体験として書いているに過ぎないw
実話である事はRe:ENDを見た後ならわかるでしょう
ここで玖音は探りを入れてますね


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非処女でも経産婦でも構わんで


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絶対くさい(確信)


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リンネは剥れている時が一番可愛い


●サラ・ガーランド


伽藍堂がガーランドに変換されると格好良く感じるのでは俺だけでしょうかw

ガーランド枢機卿の一人娘で地位は高い
信奉者もいれば憎んでいる敵もいるのでISLANDでは自ずと注目の的になる
紗羅の行動如何ではISLANDに及ぼす影響が大きいので重要人物
普段から教会にいて祭服を着ている
神職なのは紗羅と変わりませんね
中央広場にある昇降リフトを使える数少ない人物であり、各層の行き来がしやすい
リフトの秘匿性を利用し、本来なら何もないはずの第四層に行き、札無しの子供達に食事を無料で分け与えている
札があればただで配給が貰えるのに無いだけで人権侵害みたいな扱いを受けるので天と地の差がある
この慈善活動が災いし、食料庫の食物の減り方が早いと怪しまれ、最終的には火あぶりの刑にされてしまう
死亡した原因はこれだけではなく切那のつわり発言も大きい
何気ない一言が巡り巡って取り返しのつかない事態を招く、という教訓も得られましたね
壁に耳あり障子に目あり、ですよ
サラはISLANDの行く末を憂えていて、リンネの血縁者の方のセツナと恋仲で、二人で将来をより良いものにしようという青写真を描いていた
遠征隊に参加したセツナが命を落とし、切那が過去からやってきた事で切那にセツナを重ね合わせて見てしまう
結果として二人でセツナの夢を引き継ぐ事になったが、紗羅と同じく未来を重視しているのは2万年経っても変わらないんですね

コーンが大好きなのも相変わらずで手製のサンドイッチにはコーンがぎっしり詰まっているw
昇降リフトを使っている癖にいつまで経っても酔いになれず、度々嘔吐しているのが印象的


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ホントだよ!! あの貧乳だった紗羅が何がどうなってこんな巨乳になったんだかwwwww
万里愛も豊乳だから大人になったら進化するのか…?



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コーンを語らせたら一日中喋ってそう


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カレーにコーンは邪道に見えて意外に美味しいというオチな気がする
食べた事ないからわからないけど甘くなりそうだから、辛口に入れるのがいいんじゃないか


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貫通済みみたいですね
サラとのセックス気持ち良さそう



●御原凛音

凛音ルート終了時点ではダントツに嫌いだったキャラw
振り回すだけ振り回して勝手に他人に幻想を抱いて思い通りにならなかったら腹を立てる
撹乱させまくった挙句に切那に幻滅
こんな面倒くさいヒロイン誰が好きになるかっつーのw
本人も「めんどうな女」と卑下しているように凛音と付き合うのは本当に大変だと思う
容姿は好きだけどね
自分をどこかお姫様だと勘違いしている傾向があり、基本的には上から目線
ゆかりんをゲームの中でもお姫様にするのはやめろ!! 
彼女は現実世界で十分姫なんだよ!!


以上が少し齧った程度の感想
「久しぶりに性格で嫌悪させてくるヤツきたなー」と思ってたが全容を知っていく上で俺の態度が軟化www
確かに凛音ルートだけ見ていると全く好きになれないキャラだが、真夏編をプレイすると彼女の事情が見えてくるのだ
5年前だけじゃなく、凛音は10年前にも海難事故に遭っていた
詳細は無かったが察するに《御原玖音》に殺されかけたのだと思う
何とか救助されたが生死の堺を彷徨い、その5年後には崖から転落しようとしていた《御原切那》を助けるために自らも海へ飛び込んでいる
その時は冷凍睡眠装置で生き長らえた
この事から分かるように彼女の記憶は断片的である
大好きだった《御原切那》は気付いたらいなくなっていて、変わりに切那という同名の男が目の前に現れた
偶然とはいえ、運命を感じざるを得ないでしょう
だから夢見がちな少女になってしまったというわけだ
それを鑑みると頭ごなしに嫌な女と決め付けていいものかと思うのである
真夏編では過去と同じ過ちを犯さないために「俺は(御原)切那じゃない」と強く断言する
最初から凛音の期待を打ち砕いておけばいいのだ
これが決定打となり、真夏編の凛音は切那を《御原切那》とは全くの別人として接してくれるようになる
切那も今まで失敗から色々な事を学び、凛音の要求に対して予測した行動を取る
それらが全て功を奏して凛音と切那の距離感は抜群になっている
最後に結婚式を挙げるまでが凛音ルートみたいなものなので序盤と終盤ではガラリと好感度が変わるキャラだった
ちょうど今感想を書いていて気付いたのだけど、凛音とリンネが帽子被っているのも生まれ変わりである物的証拠になるのだと思う

夜型の生活をしているのは煤紋病を極度に恐れているせいである
感染者ではないが伝承と同じ名前の自分は煤紋病なのではないかと疑っている
根無し草の切那を雇って寝床を与えてくれたり寛大な一面もあります


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流刑とはまた古風な…w
すまんな、美少女ゲームでは浮気は免れないんだ…



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切那と凛音の会話で一番好きwwwwwwww

森高千里の『私がオバさんになっても』を想起したんだが、意図したネタなのだろうか…



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迅悠一きたぁ!!
ワールドトリガー好きなので嬉しい
最近のネタだとこれが一番新しそうだな



2030

ヤンデレ化した凛音さんには鳥肌が立ちましたね


3240

趣味に生きてんだよ!! 悪いか!!

ついついマジレスしてしまった…


★山吹桃香

自他共に認める同性愛者
レズビアンであることを隠そうともせず、美少女を見つけてはボディタッチを迫ってくるw
「先生から並々ならぬご寵愛を頂いた」と言っている辺り、夏未とイチャイチャしていたのは想像に難くない
好奇心旺盛でSF関連のものには食い付きが尋常ではない
作中ではその熱意に助けられている部分が多々あり、サブキャラクターの中では貢献度が高い
縁の下の力持ちというポジションで見えない所で切那を援助してくれている
不透明だったシナリオを桃香が補ってくれている場面もあるので、熟読しておいた方が良いですね

加隈亜衣はやっぱり声質良いなぁ…
唯一無二の声持っている声優には惚れ惚れするぜ


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初対面の夏蓮対しても容赦はしない!


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この割り切り方が気持ち良いw


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夏蓮が聞いたら複雑な顔しそうw


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切那がどうして『もるもっと』と書かれたTシャツを着ているかの疑問が桃香の発言から解けましたねw


★カレン・クルツ

ネオ・アヴァロンの頭目
札無しの子供達と徒党を組んで教会が実権を握っている体制を崩壊させようと目論でいる
カレンとサラは立場的に敵であり、サラからカレンには特別な感情を抱いてはいないが、カレンからサラに至っては憎しみで溢れている
恵まれない人間から見れば教会に携わる人間は何不自由無く生きていけると思わずにはいられないのでしょう
だからといってサラが満たされているとは言えないのである
彼女もまた民の希望の象徴となっていたため、皆の意向に沿うように立ち回らなければという精神的な苦痛があった
ISLANDの歴史が双方を仲違いするように作られていて、溝を中々埋められないのがもどかしくもありストーリーを引き立てている
何とか対面が叶い、和解の道を辿ろうとしたところでハンセン大司教の横槍が入って台無しになってしまった
その後は会うこともなく二人共死ぬし、報われないのが辛いですね
姉の名前はグレン・クルツと出ていますが死去している
漢字に変換したら紅蓮だろうか
定番だけどカッコいいね
形見のバタフライナイフを大切にしている

生きていく上では女なら体を使うのが一番だと心得ており、男性を性的に満足させてお金を稼いでいる
13歳の幼子が風俗業に手を出さないと生きていけない退廃的な雰囲気が本人達には悪いけど好きなんですよね
綺麗な部分だけじゃなく、汚いところもきちんと表現されているのが冬編の良さ
"生きている"実感がカレン達を通じて直接伝わってくるんだよね
掻っ払いは日常茶飯事で衛兵に捕まったら殺されるかもしれないスリルが私達に刺激を与えてくれる
ガーランド枢機卿が死んだ日に散り散りになってしまったピーチ達はどうなったんだろう
普通に考えれば処刑されてそうだが…
ISLANDは子供達の世代に救いがなさ過ぎるぜ


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13歳に『子供の頃』って言わせる世知辛さよ……
一体いつから性処理していたんだ…
まぁISLANDでは13歳で成人扱いになるらしいから間違ってはいない


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ふむ、良い事を聞いた


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なんでこんなに精鋭揃いなんだよwwwww



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カレンに抜いて貰えるのなら十分過ぎるんだが…
これでリピーター付かないとか特殊性癖者いすぎだろwwwww
きっとISLANDにはロリコンばかりなんだろうな



★伽藍堂紗羅

初めて会うにも拘わらず刺殺しに来る凶悪な少女
選択を間違えると一発でBADENDになりますwww
紗羅は夏蓮のバタフライナイフを所持していたので刺さりどころが悪いと死にますね
切那が未来から来たと言った時点でタイムトラベラーだと危険視していた
冗談があまり通じないタイプで肯定的に捉えがち
空想を頭の中で展開して理屈っぽく話すのが得意
それ故に与太話であったとしても信じさせるだけの説得力があるので質が悪いw
個別ルート後半は紗羅の論述に懊悩させられました…
論理性に富んだ喋り方は仲介者、相談役としても優秀で間に紗羅が入ると事態が収束しやすい
本人のルートであそこまで暴走したのが異様に感じます
その一端にあるのが責任感が強すぎたことですね

「責任と責任感を履き違えないことね」

風見一姫の名台詞はまだ覚えていますとも
折角ですから参考にさせて頂きましょう
責任とは自分が"必ず"負わなければならない義務のようなものです
対して責任感は100%ではなく、あくまで自分が責任を感じる割合なのです
数値として表すのならどれだけ高くても99%止まりが正しい
そして紗羅が感じているのも茫漠とした責任感である
別にどうこうしなければいけない、という決まりはない
けれども慣習に囚われすぎていつしか、責任感が責任に転化してしまったのでしょう
宿命と名付ける事で正当化しようとしていた
あらぬ誤解をして突っ走ってしまった紗羅でしたが、切那が寄り添い身をもって現実と向き合う事で成長しましたね
事の顛末は出来れば万里愛から直接紗羅に語ってあげて欲しかったが、紗羅に宿命を植え付けた罪悪感から姿を現しづらい気持ちもわかる

とうもろこしが好きなのはサラと共通していて完全栄養食品と名乗るほどであるw
主食がとうもろこしでは栄養失調にならないか心配でしょうがない
神社のプレハブ小屋で一人で暮らしているが扉に鍵は掛かってない
不用心過ぎて誰かが侵入してきたらどうするんだろうと感じていた
浦島にはそんな悪漢はいないということかな

村川梨衣の声を存分に堪能出来て幸せだった
少し濁りがある声音が心地良いです
「じゅる」を文字通りの発音ではなく、擬声語にしていたのが新鮮だったので記憶に残っていますw


5557

短絡的な動機すこ


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知らなかったぁ!
処女でなくても巫女さんになれる事は知っていたが既婚者でも良かったのか…w



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金言ですねぇ


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これは刺されても弁解の余地無し


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サブキャラ扱いすんなwwwwwwww


★有馬雨蘭(伽藍堂万里愛)

一貫して韜晦した態度を取ろうとするが、生来の気質がそうさせてはくれないのかすぐに襤褸が出るキャラw
偽名を使っているが逆から読むとありま→まりあ、となり安直さが窺える
紗羅が気付くためのヒントを与えてあげているのかもしれないがそのあたりは不明
雨蘭の立場から考えると、紗羅には「もしかするとこの人が母親なのでは?」と思わせておきたい意図がありそうだ
真実だと確定してしまうと罪の意識と非難が同時に襲ってきますし
曖昧なままにしておく事が彼女にとって居心地がいいのだと思います
だが切那も言っている通りそれは逃げですね
虫が良すぎると思ったからこそ真夏編では再会しているのだろう

根は良い人なんだが舌先三寸なのが欠点であるw
口八丁で相手をやり込めようとする性質であり、他人をからかうのが大好き
切那は雨蘭にとって玩具だと思われてそうw
そんな楽天的な一面とは裏腹に多くの秘密を知っている人でもある
サブキャラクターだが桃香と同じように鍵を握っています
茶化している箇所は忘れてもいいが、ストーリーの根幹を話している折の彼女の話は耳を傾けておきましょう


1046

哲学大好きな俺とは相容れなさそう…w


10211022

絶対誘い受けして男を惑乱させるタイプだろwww


2048

こんな体験を赤裸々に語ってくる母親嫌だwwwwwwwwwwwww


■楽曲

●BGM

・繰り返す季節の中で
・夏の日差し
・海岸を歩きながら
・明日があるとしても
・陽炎
・神がいるというなら
・空虚な答え
・知らなければ良かった事実
・この痛みを力に変えて
・虚無への怒り
・この感情は使命
・こぼれ落ちた水
・侮蔑の視線
・無言の歯車
・人の手のぬくもり
・手の中にある光



安 瀬 聖 ヤ バ イ で す ね ☆

大きな収穫は天才作曲家を知れた事です
最近聞いた作曲家の中だと松本文紀一択だったんですが肩を並べるほど素晴らしい
BGMの完成度が高すぎて耽溺してしまいますね
正直全部好きって言いたいくらいw


●OP




●ED




●グランドED




OPはElements Gardenの藤田淳平作曲した曲をriyaが歌うという最強タッグ
良い曲にならないはずがない
取り分け最後の締めのメロディが好き過ぎてここだけでも何回も聞けるw
茶太が歌うEDもサビの勢いが気持ちよくてリピートしても飽きが来ないですね
全然違うという言う人もいるかもしれないけど、riyaと茶太の歌声は質が似ていると思う
他で例えるならKOTOKOと川田まみ、みたいな感じ
グランドEDはeufoniusが担当
包容力の高さと優しい歌が彼らの武器ですね


■総括

取り上げるべきはシナリオライター、ごぉの叙述トリックについてでしょうね
本作は常に情報が更新されていき、新規に出てきた事柄が原則として正しい事になる
旧情報を元にあれこれ考えても次に出てきた新しい情報に打ちのめされる
しか古い情報でを使って理論を組み立ててもちゃんと筋が通るようになっているため成立してしまうのである
「これこそが正しい」と決定付けるのはRE:ENDを迎えてからの方がいいですね
殊にタイムリープを一度もしていないのにそう見せかけているのは巧妙としか言いようがない
実際は冷凍睡眠装置で長い間眠っていただけである
つまり時間は過去から未来へしか流れていない
過去改変を行なうパターンをたくさん見てきた私にとっては斬新でした
プレイヤーを翻弄しまくるような書き方に舌を巻くことになるだろう
SF作品とということで少し前にプレイしたアペイリアと比べてしまうところがある
あちらが懇切丁寧に図解で説明してくれるのであれば、こちらは読み取った文章から頭を使って構築する楽しみがある
脳の体操には打って付けのビジュアルノベルと言えます
同氏の『ひまわり』もSF色が強い作品らしいので触れてみたいですね

結局切那の出生については明かされなかったわけですが、これは切那=私達プレイヤーとしている説が濃厚だと考えています
浦島に突如現れた正体不明の男、切那という名以外は不詳
無色に近い人物に色を付けていくようなシナリオ運びはプレイヤーが突然物語に紛れ込んだ証拠なのではないか
そして本人は自らを『異分子』と呼んでいる辺りからも、本来いない存在=プレイヤーと紐付けられる
でも確言は出来ませんね
何故かというとプレイヤーがいる事を暗示させるような文面は無かったからです
凄く観念的な物言いになりますが、もしプレイヤーがいるとしたらそれは切那の脳裏なのかもしれませんね
彼に命令を与えるだけの意識体として我々は存在していたのではなかろうか






island1.png


シナリオ:★★★★★★★★☆☆

キャラクター:★★★★★★☆☆☆☆

絵:★★★★★★★★☆☆

音楽:★★★★★★★★★★

演出:★★★★★★★☆☆☆

ユーモア:★★★★★★☆☆☆☆

ゲーム性:★★★★★☆☆☆☆☆

環境:★★★★★★★★★☆







S(神)

Ever17 -the out of infinity-   Steins;Gate   この世の果てで恋を唄う少女YU-NO
BALDR SKY Dive2 "RECORDARE"    WHITE ALBUM2 -introductory chapter-
WHITE ALBUM2 -closing chapter-    家族計画 ~絆箱~
EVE burst error    サクラノ詩 -櫻の森の上を舞う-

A(優良)

車輪の国、向日葵の少女    G戦場の魔王    装甲悪鬼村正
11eyes -罪と罰と贖いの少女-    素晴らしき日々~不連続存在~
グリザイアの果実    キラ☆キラ    euphoria
BALDR SKY Dive1 "LostMemory"    そして明日の世界より――
真剣で私に恋しなさい!    最果てのイマ    英雄*戦姫       
リトルバスターズ!エクスタシー    あやかしびと
-atled- everlasting song    この青空に約束を―    narcisu
narcissu SIDE 2nd    穢翼のユースティア
遊撃警艦パトベセル~こちら首都圏上空青空署~
Trample on “Schatten!!” ~かげふみのうた~    
ChuSingura 46+1 -忠臣蔵46+1-    ルートダブル -Before Crime * After Days-
斬魔大聖デモンベイン    Summer Pockets    ソーサリージョーカーズ
景の海のアペイリア    ISLAND←NEW

B(良)

CROSS†CHANNEL    車輪の国、悠久の少年少女   CHAOS;HEAD
俺たちに翼はない    3days -満ちてゆく刻の彼方で-    Rewrite
BALDR SKY DiveX "DREAM WORLD"    天使のいない12月
WHITE ALBUM    輝光翼戦記 銀の刻のコロナ
Sugar's Delight    もしも明日が晴れならば    沙耶の唄
はつゆきさくら    こなたよりかなたまで    CARNIVAL    機神飛翔デモンベイン
eden* They were only two, on the planet.


C(普)

装甲悪鬼村正 邪念編    家族計画 ~そしてまた家族計画を~

D(微)

fortissimo//Akkord:Bsusvier
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