伝えたいこと、たったひとつ 瞬間を閉じこめた永遠。

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サクラノ詩 -櫻の森の上を舞う- 感想

■シナリオ

PicaPica櫻の森の下を歩むZYPRESSEN(Marchen)The Happy Prince and Other TalesOlympiaA Nice Derangement of EpitaphsWhat is mind? No matter. What is matter? Never mind.


★PicaPica

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ピカピカが鵲という意味を持つことを知らなかったので驚愕しましたwww
こんな名前で動物の名称があるとはね…
ググール先生で調べたらちゃんと鵲と出てきます


本作品で一番だったのは真琴ルートであるPicaPicaでした
このルートはすかぢが担当したものではなく、浅生詠が執筆しています

圭が真琴の弟であることがわかる
弓張学園の校長の姓が鳥谷紗希であり、真琴も同じ鳥谷なのに圭は夏目姓…
「おや?」と思っていたがこれは中村家の因習に深く関わっていることがわかった
伯奇を現代に蘇らせるために霧乃の子として生まれたのが圭
章一は血を薄めないために妾を作りまくっている
厳密には何人いるか語られてなかったが相当いるとみて間違いない
紗希から生まれた真琴も本当なら埋木舎に行くはずだったのだろうが、それだけはさせまいとして紗希が隔離した
章一と離婚したのは真琴を守るためであったが、もし離婚してなかったら真琴は水菜同様に章一の玩具にされていただろう
親権の都合で圭は紗希の力だけではどうしようもなかった
真琴の志が光彩を放つシナリオではあるけれど、紗希の母親としての奮闘ぶりも機微に触れた
ただ紗希は夏目家と同様に中村家と壮絶な争いを繰り広げたので東奔西走の日々
毎日が忙殺されていたので真琴との親子の触れ合いが極端に少なく、幼かった彼女はそれが苦痛であった
幼少期、真琴が心を許せる相手はそれこそ圭しかおらず、如何に大切にしているかは痛い程伝わってくる

月と兎を使った比喩も絶妙だった
少女を紗希、真琴を兎とし、月を願望(理想)とする
真琴は大抵の事を卒なくやり遂げる人間だがどこまでいっても器用貧乏止まりで、それ以上に足を踏み入れられなかった
最終的に自分の限界を悟り、月に梯子を掛ける程度の事しか出来ないと言う
兎は月に行きたがっていたがいけなかった、だがそれ以外の道は無かったのだろうか?
勿論あった
でもそれは叶わぬ望みであった
寧が所持している絵本の結末は月に魅了されて旅立とうとする兎に目隠しをして眠らせるというものである
紗希曰く、兎を月に行かせてあげるべきだという見解を述べるが、直哉は別の考えを提示する
月は狂気そのものであり、気狂いしてしまう前に大事な少女に目隠しをして守ってもらい、一緒に過ごしたいのかもしれない
この例えから考えられる事それは

真琴は単に母親の人情味、愛を感じる事が出来ればそれでよかった

そりゃそうだ、本来愛されるべき年齢の時に愛情を親から感じられないのであれば見切りをつけるのは当然
だが紗希の観点では自分が真琴を家の都合で接してやれなかった事を悔やんでいる節もあり、真琴の行動に関しては口出ししないようにしている
それが疎遠の悪循環を生み、真琴が言ったように「なにもなかった」というのが本当にしっくりくる
せめて会話に温かみを感じればまだ親子関係を修復する可能性もあっただろうが、率直に要件だけを伝える淡白なコミュニケーションだけでは情愛は生まれない
二人の距離は永劫に縮まることはない――
そう思われたが、幸か不幸か霧乃と寧の話が舞い込んで来て親子関係を改善する切っ掛けを得る
霧乃と寧、紗希と真琴という全く同じ構図を作ったのは見事な展開でしたね
謝罪しか出来ず項垂れる霧乃に対して助言をした時の紗希の言葉は真琴ルートにて最も涙腺が緩んだ場面でした
ここの紗希は本当に一人の人間として格好良すぎる
その威厳を感じさせ、霧乃に真摯に向き合う紗希を凝視している真琴がまた何とも言えない程良い
母親が困窮している人間どういった態度で接するか、しっかり見極めているようだった
現に霧乃と寧のごたごたが解決したあと、真琴は今まで紗希の事を『あの人』としか言わなかったのだが『母親』と呼ぶ事が散見されるようになる
母娘の溝は確実に埋まりつつあった

子供の時に圭と描いた絵の月に憧れ、紗希が自分に無関心である事を知ると月の部分だけを切り取って焼却したのも彼女なりの最後の問いだったのだろう
自分の人生にどうしようもなく諦観していた真琴は弓張市役所に展示してある直哉の『櫻日狂想』を見た瞬間に思考が一変する
彼女を絵の世界へ引き込み没頭させるほどであった
しかしながら櫻日狂想を超える絵を自分には創り出す事が出来ないと知るやいなや、今度は直哉を全面的に支援するようになる
月を掴むことが出来なかったというのは月が天才の境地であるということも意味している事がわかる
真琴がムーア展に血眼になっているのは自分の願いを天才二人に託す事だ
一人は圭、弟にして絶大な絵の才能を持ち、その実力は直哉と五分である
もう一人は直哉、黒ずんだ自分の世界を吹き飛ばし色彩を与えた櫻の芸術家
彼らのためなら真琴は喜んで尽力する
その姿はさながら織姫と彦星を会わせるために橋を掛ける鵲のようだ
直哉にはとの共通点も多く、才能的に圭には到底及ばないと思っていて実は月に憧れている
そして真琴と同様に他人の事情にいつの間にか介入し解決する能力を持っている
似た者同士であることも物語を追っていくと気付くだろう

筆を折っている直哉に描いて欲しいと頼むが描かないと一点張りする直哉の返答も好きでしたね
「お前のためになら描く」だってさ
なんて気障な台詞なんだよ……と思うと同時にこれほどの殺し文句はないでしょw
個人の意志では描くことは絶対にないがそこに恋人の意志が介在しているのなら筆を執る
素晴らしい言い回しだよねぇ…
直哉が自らの作品を製作しないことから真琴の悲願であったムーア展受賞の可能性は潰えてしまった
だが無心で絵を描き続ける圭のためならば、と前々からやっている陶芸で奮起させようとするのも注目しておきたい
静流から聞いた場所で貴重な砂を手に入れ、釉薬として使用することで会心作が出来た
その陶器ですら天才の絵を高みに導けなかったのが心に響きましたね
キャンバスが全部未完成だったことから圭の独創性の前に為す術はなかった
これが鳥谷真琴の限界なのだと暗にそう言っている
ただ自分なりに最高の物が出来たとは自負していたので彼女なりには満足なのだろう
全力であたって砕けたのならそれはもうしょうがないさ…
彼女はどこまでも鵲だったことがわかりますね

様々な人間がいるという意味で見ていて興味深かったのは恩田母娘を窮地に陥れた本間麗華でしたね
彼女と真琴の雪景鵲図花瓶を巡るやり取りが見物だった
真琴作の『宵の明星』『暁の明星』『北極星』の3種類も同時に並べ、これらと雪景鵲図花瓶のどちらか1つだけを譲るという駆け引き
雪景鵲図花瓶は静流が作った贋作なのだが、大層な価値があると言い張る麗華は迷うこと無くこちらを選ぶ
結果的に骨董品の鑑賞会で恥をかいて喚き散らしたため永久追放されることになるがこれも1つの審美眼なんですよね
良い悪いを見分けるのもその人の独自の感性であり、芸術とはそれで成り立っている
俺もTVで海外の美術作品を見ていて思うことがあるよ
「こんなもんに何千万もありえねー」ってさ
仮に真琴の3作品を選んでいたのならば他の人達にも認められていたと思う
そして真琴も恐らく麗華という人間を少しは見直したはず、でもそうはならなかった
自分の価値観が絶対的であることをまざまざと表しているキャラクターだった
真琴が敢えて自分の作品を並べた理由を考えてみよう
まぁ、彼女なりの善意だと捉えて問題ないでしょう
それでも見向きもしなかった麗華を見ているとある種の一途さを否定出来ない
頑迷さは褒められたものではないがそれも強さである
真琴が作った花瓶は本来なら4種類だが定期的にやってくる古美術商に貸したところ勝手に売られてしまい、値段も高騰してしまったため買い戻すことも出来なくなってしまっている
しかもその作品名が『月』
何の因果か、と言いたくなるほどシナリオとマッチしている

稟が直哉との恋仲になる際に後押ししてくれたシーンも好きだった
真琴は周囲に物凄く気を配り、他人に害が出る行動をしようとする場合自分の事を後回しにしてしまう
それが恋愛の場合だと悪影響を生む場合がある
既に直哉の心を掴んでいると言ってもおかしくないのにくっつかないから、直哉に対しての高感度が常にMAXの稟からすればまだ自分にも可能性があるのではないかと嫌でも思わされてしまう

稟「ねぇ知ってる? 生殺しは辛いんだよ? 私はこう見えて、割と武闘派だから、さっさとトドメ刺してくれた方がすっきりするかなって」


一途な稟にここまで言わせるのは余程我慢しているのがわかるw

稟の台詞に対しての答えが、夢浮坂で言った

真琴「私は、草薙直哉と一緒にいる。ずっと大事にしていく。ずっとこの手を離すことはない」

でしたね
普段の真琴らしからぬ、毅然とした態度でしっかりと宣言した
遠慮や躊躇いがない明瞭な声だったので印象的です

ごめんね。とつづけようとした言葉を飲み込んだ。
それは絶対に言ってはいけない言葉のように思えた。


この二文も好きでしたね
まさにその通りで、ここで謝罪していたのならば稟は激怒したと思う
前を向いたらのなら振り向いてはいけない


★櫻の森の下を歩む

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最終章
本作品の締め括りであり、企画者であるすかぢが一番プレイヤーに伝えたかった事が分かりやすすぎるほど直截的に表現されている
終盤になるまで『櫻の森の下を歩む』というタイトルは表示されておらず、"空白"となっている
Ⅴ章終了時から10年後を描く
直哉は若田や健一郎の後を追うように弓張学園の非常勤講師となっている
背広を着ていると若い時の健一郎に瓜二つだw

香奈のブルバギとしての行動が直哉にとっての起爆剤になったのは僥倖である
直哉にいつまでも腐っていて欲しくなかったというのが本音だろう
彼女はどこまでも挑発的でその思想こそがブルバギそのものでもある
芸術とはセンセーショナルでなければならない
個人的には真に良い物はどれだけ時代を経ても価値が失われないと思っている
だがそれでは風化していってしまい、結局時代に取り残される
先鋭的、前衛的なものが芸術の世界を引っ張っていくものだという主旨がきちんと明示されていて、これには唸らさせましたね
私、美を見る目はとことんありませんが、理論だけは理解出来るのです
言わんとしている事は痛い程伝わってくる
香奈は絵も描かず漫然とした日常に浸っている直哉を詰りまくった
それでも憤慨しないところを見ると草薙直哉という人間は自分にとってただの通過点であり、有象無象な存在でしかなかったと言う
しかし直哉の心の平静を破ったのがトーマスが圭の死について言及した時でしたね
あの冒涜が彼が再起する契機となった
自分が認めた人間を貶されるのは許せないでしょう、ましてやそれがいない人間となればね
圭が生きていたら殴りかかりもしなかっただろうが、死人に口なしという言葉がある通り、死んだら反論も出来ませんからね
だから圭のために怒って当然
あそこでまだ憤怒出来たからこそ草薙直哉はまだ芸術家として死んでいないことをはっきり証明出来ていた
ブルバギが行った櫻達の足跡を穢すような落書きに起死回生の秘策を捩じ込んだ直哉と教え子達
病院の屋上にあるステンドグラスにセロテープを貼り、太陽光が差し込む事で健一郎が考案した通りの櫻達の足跡が復活する手品のような手法
日が落ちるとまた櫻達の灰色の足跡が出現するようになっている
時間帯によって見え方が変わるというのも良いアイデアでしたね
光と影を象徴することで櫻達の足跡の価値がより高められ、且つセンセーショナルという要件も満たしている
ところがこの作品はブルバギの手柄ということになってしまう
勝ち誇る香奈にニヒルな笑みで言った直哉の台詞がⅡ章の明石と完全に重なって滅茶苦茶格好良かった
彼は10年越しに漸く言えたんです
本当に長い道のりだったよな…
この台詞が自然に口から出たならそれは紛れも無く"一流である事と同義"
彼の芸術思想は一つの完成を得たのです

稟が帰国した折に言ったエミリー・ディキンソンの「私は可能性のなかに住んでいる(以下略)」は自分に対してのものだったと言っているが実際はそうではないということを匂わせている
この引用が意味するところは直哉が自らに言ったということで間違ってはないが、稟以外の芸術家に当てはまる事ではないか?
花開く可能性は多くの人間が持っている
しかしそれを形に出来るかどうかは本人の努力次第であろう
その証拠として香奈は凡人から才人になったと言っている(手前味噌だから真相はよくわからんが…)
この言葉は稟には当てはまらないと考えることが出来る
美そのものと言える感性を持つ稟には可能性とかそういう概念自体がなく、反響を呼ぶ事が確約されているようなものなのである
絶対的な美の象徴は人々の心を打つものを意図せず作れるのだ
意識している時点でそれは稟がいる位置とは違うものだと私は考える
健一郎ですら稟が見る世界には踏み込めなかったからな
未だに稟が世界で絵を描き続けるのは圭と直哉の夢を背負っているといえる
天才は常に最先端に居続けなければならないというのもあるだろうが、それ以上に彼女は常に直哉を鼓舞し続ける存在でありたいと願ったと思われる
そうあることが直哉と圭の意志を継ぐという意味にも繋がる
さらに直哉が芸術家として世界的に活躍させることが彼女の今の目標だとフリッドマンの台詞から想像しています
稟が直哉と会わないのは会うことで才能を曇らすかもしれないからだろうね
遠くの地で偉業を為す事で常に直哉を刺激し続ける存在でありたい
なるほど、彼女もまた挑発的な芸術家であったわけだ

夏目家に帰ってきた藍に言った直哉の言葉がサクラノ詩を通じて私達にすかぢが伝えたかった事でしたね

人生は最高だと思っている時が一番最悪で、最悪だと思っている時が最高なのである

矛盾を孕んだ表現が頭にこびりついてずっと頭に残っている
最高な時は常に最悪が潜んでいるものである、何故なら現時点が最高であるのならもうそこからは下がるしかないからだ
下落傾向しかないから最悪
最高に気分が良い時に嫌な事が起きると普段に比べて落ち込む度合いが増すのを経験した事がある人は多いのではないだろうか
反面、最悪な時はそれ以上落ち込むことがないさらに上に関しては際限がなくどれだけでも上がり続ける可能性を秘めている
最悪は最高になる最大のチャンスと捉えることが出来るのだ

最高を感じている時、人は満足し油断している
最悪を感じている時、人は苦悩し足掻いている

愉悦、苦痛を実感出来るからこそ人は人足り得る
その時人は『弱い神』に寄り添われている
芸術作品を見た時、何らかの感情を抱いた場合、あなたには『弱い神』が宿っています
弱い神は常に人と共にあり続け、感動や不満を与え続ける
芸術とは見るものと見られる対象によって成り立っていることを《永遠の相》と表現している
言い得て妙としか言いようがない発想
これを文字で表した事に感服した
たった一文字の『相』に込められたあまりにも深すぎる意味
全ては表裏一体だからこそ成立する
向かい合わせの関係は連綿と続いていく
何かを感じ取った時、その一瞬を閉じ込めた永遠に意義がある
そこには『弱い神』しかいないがそれでいい
草薙直哉は最後に一人の芸術家として明確な結論を出した
これは創作物にならほとんど共通する事柄なことも付け加えておきたい
わかりやすい例を言うと、実際サクラノ詩をプレイして感動した私にも『弱い神』が宿っているのである
因みに『強い神』が宿っているのは稟である
彼女は見る者と見られる対象の関係が成立しないため孤高で在り続ける
稟の絵に観客は必要ない

直哉は紗希と藍の取り引きの御蔭で弓張学園の正規職員となる
もうここまで来たら桜子達を引き連れて美術部を盛り上げる展開は描かれていないが想像するのは容易ですね
最終章では真琴、稟、雫、藍の四人は成人した姿を見られるが(藍は外見が全然変わってないので年食ってるようには見えないwww)残念ながら里奈と優美は登場しないのでそこがちょっと悲しかった
まぁ彼女達は直接Ⅵ章に関係ないから仕方ないといえばそうなんだが…


★ZYPRESSEN(Marchen)

2786



直哉、里奈、優美の視点が頻りに入れ替わるの特徴的です
糸杉を題材とした里奈ルートならではの隠喩ラッシュがとても御洒落
里奈がよく子供の頃、遊び場としていた糸杉の公園が中心舞台となる
糸杉には『死』を想起させる花言葉がいくつかあり、彼女はいつも糸杉をドームに描いていた
焼身願望といえるような陰気な絵を描くのにクラスではいつも人気者
外面だけ見ると理想的な人間像だが、日光過敏症を患っていて日差しが強い日中は日傘が必須になる
自由に出歩けるのは主に日が落ちてからになるので、夜の糸杉の森で糸杉の絵を描く様は一層死を身近に感じさせた
里奈は風体としては落ちつているように見えるが内面は病のせいで劣等感を抱えていて、それを絵として描くことで自らの運命を呪っている
大事なのは抗おうとしていないことである
仕方がないと受け入れている姿勢に無常さを否応無しに与えられる
絶望感溢れる糸杉の絵を桜に転換させた直哉の機転は凄まじく、里奈が生を直視した良いシーンでした
彼女が単独で描いていていた絵はいつしか直哉との合作になっていて二人で一つの作品となる
実は糸杉には不死や再生という真逆の意味もあり、生死を上手く反転させた仕上がりになっていることにも注目しておきたい
里奈は日光過敏症の手術を受ける事が決まっていたが、そこで死んでも構わないと思っていた
しかし直哉の絵を見たことにより生にしがみつこうとする
病は気から、とかオカルト的なことはあまり信じない私ですが、何事にも臨む態度で変わるものだとは思っている
生きたいと思って手術を受けるのと、諦めにも似た気持ちで受けるのとは違うでしょう
これはニ章の正田神父の心持ちにも言える事だ

この展開が心底面白くないと思いつつ、同時に直哉には敵わないと思っていた優美の心情には何としても触れておかねばならない
彼女の同性愛による掘り下げは想像以上に詳らかに描写されていて演出も一際良い
加えて独白シーンもフルボイスなのでより切実に感じるのである
同性を好きになるのは理屈ではないのだ
もうそれはあるがまま、『好きだから』というただ一つの感情でしか語ることが出来ない
綺麗なもの、美しいものが好きだ、その直感で里奈を好きになった優美
だが世間ではまだ風当たりは強く、自分がちょっと他人と違う思想を持っているから異端視される事に怒りを感じている彼女には納得出来ましたね
現在では世界的に見て同性愛は随分と緩和が進んできているので喜ばしい事と言えます
異性を好きになることだけが恋ではないのだ
優美は里奈の事が間違いなく好きだったが同じくらい憎くも思っていた
愛しているから無茶苦茶にしたい、愛しているから穢してはいけない
そういうジレンマに囚われていたのがわかりやすく描かれている
男子生徒達とつるんで上級生に反抗したりする威勢が良い娘であったが、それだけ男の群れの中にいたにも拘わらず彼女は里奈一途だった
過激な行動をする優美が里奈の目にはどう映ったのだろうか?
実は里奈は優美に対して嫉妬、憧憬の念を感じている
病気のせいで激しい運動、それ以前に走ることすら出来ない
彼女にとって優美は百獣の王みたいに見え密かに羨んでいたのだ
二人の接する機会が多くなればなるほど、優美が里奈を想う気持ちは強くなって丸くなりはじめる
面白いのが里奈はそのことに責任を感じている点
氷川里奈独特の心象表現が光る
赤ずきん(里奈)と狼(優美)をテーマとした一人語りが秀逸
赤ずきんには毒が宿っていて、彼女を食べた狼は侵蝕されてしまう
毒を食べさせ狼を苦しめてしまったのだから最後まで面倒を見る義務が生ずる
贖罪の気持ちをこんな形で表すとは思ってなかったので記憶に残っています
本音を吐露した里奈だったが眠っている優美が寝言で狩人(直哉)が現れた事を追加する
これが示すところは、「私は別に毒されたわけではなく、本心から里奈を好きになっただけだから申し訳なく想う必要はない」である
優しい里奈は優美が自分が男を作ったら絶対嫌がるだろうからずっと彼女とあろうとした
自分の絵を桜に変えた時からずっと直哉に好意を抱いていた里奈は優美がいたから板挟みの状態であったことがわかる
そんな彼女を後押ししたのもやはり親友であった
されども立ちはだかるのは御桜稟w
別に態々稟の事を気にして遠慮することはないのだが、直哉の事を愛称で呼んでいることもあってそんな相手から奪い取ることは恐縮するだろうねw
里奈からすれば稟は先輩だからなぁ…
後に対話で里奈の躊躇を緩和してくれる
伯奇神社で最後に二人を結び合わせ、祝福してくれた優美の心境を推し量ることは容易かった
里奈と優美、伯奇と義貞の関係性を上手くリンクさせたところも完璧でしたね
伯奇と義貞は結ばれなかった、だからこそ里奈と優美が結ばれる事は悲願であった
報われない想いが千年桜を咲かせ、不可能を可能にする
でも優美は里奈のために自分の望みを捨てた
三角関係が敗れる側に共感してしまうのは譲った人間の気持ちが簡明でダイレクトに伝わってくるからだ
超男嫌いの優美が直哉だけは里奈と付き合っても問題ないと認めた瞬間でもあった

直哉の身辺をしつこく嗅ぎ回る香奈に凛とした態度で挑んだ里奈は生まれ変わったように生命力に満ちていた
糸杉の絵が逆説的な意味で機能しているのは彼女が生を大事にしている証である
ただ里奈の絵は直哉の絵があって生きる構図を重視をしているのは過去も現在でも変わりませんでした
二人で一人前の芸術家、そういう存在がいてもいい
里奈が「今年はムーア展に出すつもりはない」と言っているのは来年になるまで桜が描けないからである
桜は直哉との大切な思い出であるからこそ、彼女にとって何が何でも写生して自分の絵に入れたい要素なのです

里奈と直哉が熱愛している一方で海岸で佇む優美のラストシーンも哀愁を漂わせた
真の意味で里奈との別れを実感していた彼女の前に現れた丘沢
ここで誰しも想像しましたよね

「も、もしかして優美も男に目覚める時が来たのか!?」と

優美「私はレズビアンだ。失恋したからって、別に恋愛対象が変わるわけじゃない」

一 刀 両 断

フゥ~↑ 気持ちいい~


最後まで同性愛者であることを断言し、貫徹した彼女には拍手喝采ですね
これでいい、優美はこれで良いんだよ…



・Marchen

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優美の理想が叶ったもう一つの分岐点
赤ずきんと狼の元に狩人が現れなかった場合二人は生涯を共にする
Marchenにて直哉は凛と結ばれており、里奈はフリーとなっている
それならば互いに愛憎を育んだものが惹かれ合うのは必定
中原中也の『在りし日の歌』と『春日狂想』を使った詩に里奈、優美、直哉の三人を当てはめて読むと誰かしらに関係するので味わい深い
レズ好きのためにちゃんと里奈と優美の相思相愛ルートを用意してあるのも嬉しいですね
同性愛が好きな人は「こちらの方がZYPRESSENより良い!」と感じるのではないだろうか
長さはZYPRESSENに比べると短いが纏め方しっかりしていて文句はない
レズセックスも完備しているしイイゾ~これ


★The Happy Prince and Other Tales

2616



圭のムーア展への熱意を真剣に感じられる章
彼の恐ろしくも凄いと思わせるところは本気でムーア展で入賞出来ると考えているところである
それが夢物語でも何でもなく、"俺達なら出来る"と本作を通じて何度も言う
複数形なのは必然であるかのように直哉も含まれているからである
圭は直哉の腕を非常に高く買っていて自分が死ぬ気で頑張らないと追いつけないと考えている
けれども直哉からすれば圭には遠く及ばないと思っている
そこまで圭が直哉を高評価するのは櫻七相図を完成させたことを知っていたからだ
あれを見せられたら命を削ってでも絵に打ち込まないと直哉には一生追いつけないと考えているのが圭
睡眠時間を減らして倒れるまで描き続けた圭
ここに来て初めて直哉は自分の絵を描こうと決意するんですよね
重要なのは彼が能動的になったことだ
今までは何やかんやで言い訳して誤魔化してきたからな
櫻七相図を描いた時は雫を助けるためだったから厳密に言うと自分のために描いたのではない
己のために描くことが直哉に関係する人間が望んでいる事である
圭は直哉が表面には出さずにいた"負けず嫌い"の性質すらもちゃんと見抜いていた

またⅤ章では香奈の芸術に向き合う姿勢が如実に描かれていて、才能がない人間でも芸術家になれることを感じさせてくれる
逆に才能がある人間ほど簡単に諦めてしまうという論理には思わず首を縦に振ってしまった
サクラノ詩に出てくるメインの登場人物って実は才人ばかりなんですよね
直哉、圭、稟、里奈、明石、吹…… これらの人物は差はあれど非凡といえる
彼らに対して必要なのは凡人の意見なのです
才人は才人であるが故に常人の観点から芸術を見ることが出来ない
香奈が直哉に熱弁する場面は見応えがある
櫻七相図の作者を何の根拠もなく直哉と言い張るのは凄い
そう言い切るからには直哉の絵から滲み出る特性みたいなのを掴んでいるのだろうね
櫻日狂想は穴が空くほど見てそうだ
香奈が直哉に向ける興味は尋常ではなかったので遂に折れた直哉は香奈を夏目のアトリエに入れる
櫻七相図の完成はどのように至ったかの秘密を知った香奈からは落胆、安心、期待が混ざったような印象を受けた
一方的に捲し立てるような喋り方をして常に会話の主導権を握っている香奈に初めて直哉が強気に出たのも意外な展開だった
やると決めたからには利用出来るものは何でも利用する主人公の本領発揮が見られます
吹と勝負したのは自分の今の力量を知るためでもあった
さらに他者の視点も必要だったので香奈も立ち会わせた

只管絵に没頭する日々が続き、自らの中で最高傑作と言える『蝶を夢む』を描き上げる
美しい蝶が上空を舞っているのに目が行きがちになるけれど、蝶から目を背ければそこに広がるのは大海が生み出す渦
蝶と渦が対照的に見え儚さを感じさせる
圭の絵『向日葵』も完成し会場で披露される
構想自体は単純明快でたった二本の向日葵だけだが彼以外には着想し得ない色彩に溢れていた
向日葵というと燦々と日光浴しているようなイメージがあるが、圭が描いた向日葵は禍々しさも内包していた
これからの時代はこういった前例がない作品を創り出す者が開拓していくのだ
圭は栄えあるエラン・オタリを受賞する
直哉の絵は圭の絵に決して引けを取るものではなかった
明暗を分けたのは"革新的"であるかどうか
技術的には拮抗、しかし未来の芸術を担うのは圭の絵である
素直に圭を祝った直哉
そこでフリッドマンから突如知らされる圭の死
「まーたありきたりの交通事故かよwwwww」と思ったがそうではなかった
確かに圭は事故に遭ったのだが、精々掠り傷程度で外傷で死に至る事は有り得なかったのである
精神的な昇天、それが彼の死因だった
圭が旅立った理由として有力なのは芸術家として満足のいくものが出来たからであろう

好敵手をいきなり失った直哉は虚無感に苛まれていた
そんな直哉を救ったのが幼い頃から直哉をずっと見守ってきた藍
藍にだけは本心を打ち明けた
全編をプレイして直哉が溜まっていたものを全部吐き出したのは藍だけなのです
彼女にだけはありとあらゆる感情をぶち撒けた
それだけに彼女の包容力は並大抵のものではないとわかるでしょう
「藍には個別ルートないんかなぁ」と思っていたら正史が藍ルートみたいなものだった

「お前が救ったものは、すべて間違いだというのか?」

ああ、俺は間違っていた
分からない


この選択肢は忘れられない
間違っていた事を認めると藍だけはいつまでも直哉の味方でいてくれる
過ちだと認識してしまうと草薙直哉を全否定する事になってしまう
"分からない"を選ぶのが正解(?)だが、どちらにせよ圭がいなくなったので絵を描く必要性がなくなる
直哉の絵は圭と共にあったのだから
二人は知らず知らずのうちに切磋琢磨していたんです

圭の死後、記憶を取り戻した稟との会話の濃厚さはサクラノ詩の中で随一であり、Ⅵ章にも波及するので熟読しましょう
稟が抱く唯美主義、それとは相容れない直哉の美は人間なくしては存在出来ない
二人の視線が交わることはない
そう思われた矢先、稟は「本当は……私だって、そうなんだけど……」と小声で呟く
彼女がこう言ったのは健一郎によって芸術を教え込まれたからだと考えられる
芸術自体がそもそも見られるためにある
過去に雫に対しあの手この手で喜ばそうと考えた稟はその時点で人に見せるための絵を作っていたことになるからだ
ただ今はそういう考え方はしていないとしか言うことが出来ない
真に稟が美に魅入られた神だと明言出来るのは健一郎に会う以前だったと言えるだろう

フリッドマンによる日本では美術作品が持ち上がらない理論的説明も正鵠を射ていた
日本業界にも著名な画家がいるのに世界規模の熱狂的渦を巻き起こすことはない
彼は日本をアート不毛地帯と呼ぶ
かなり言葉を濁しているが、日本文化の中で芸術は身近なものとなり過ぎてしまった事を言いたいのだと思う
ありふれたものであるからこそ、芸術を高尚なものとして認知することがなくなった
一度日常に溶け込んでしまったものは固定観念を得てしまう
そうやって根付いてしまった意識を容易に変えることは難しい
圭の絵が賞を得、直哉の絵が落選したのもこう考えると頷ける

突然話題を変えるが許して欲しい
このフリッドマンの台詞を見ていて私達が生きる2018年、この時において是非とも言及したい共通事項がある
それが近年になって沸騰している『eスポーツ』だ
海外で対戦形式のeスポーツは莫大な金額が動く
度々記事にしているDota2などもその一つだ
でもeスポーツって日本では認知度は低いですよね?
これが上述した芸術の話題と被らせることが出来る
日本で言うところのTVゲームは偏に【遊び】としか捉えてない人が大半なのです
つまり、それ以上の価値を植え付ける事は現状出来てない
あまりにも人々に生活に玩具として馴染み過ぎてしまったからである
ただ格ゲー業界には吉兆が見られるのも事実
ストVプレイヤーのときどがTVで取り上げられることもあり、日本でも遅々としたスピードではあるがeスポーツの息吹が感じられる
慣れ親しんでしまったものを文化として興隆させるにはどうすればいいか?
そこで必要となれるのが他を寄せ付けない程の才の持ち主なのです
どの分野であれ就中有能な人が出てくるとその界隈は賑やかになる
これを裏付けているのが最近だと藤井聡太と言えよう
彼みたいにずば抜けた才能が出てくるまでは酷い言い方だが見向きもされてなかった
ただ番組欄に乗っている一競技でしかなかった将棋が爆発的な注目を浴び始めましたよね
そして感化された人間達がやり始め大きなうねりを巻き起こす
こう考えると文化ってミーハーによって支えられているんだなぁ、とも思う(流行にだけ飛びつく人間は好きになれないが)


★Olympia

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稟のルートは吹との何気ない会話に伏線が仕込まれているのでわかると面白い
最後までやってから読み直すと「こんなところで呆気なく真実を晒していたのか!!」と驚く部分がそこかしこに見受けられる
吹が自らの事を母親呼ぶがいいでしょう、とか冗談半分で言っていることも本当のことである、稟の母は御桜吹なのだから…w
また稟と吹が会話していること自体が奇跡であることも後々わかる
直哉が空地に桜の花弁を撒いたことも時間を置いて回収されるので色々と覚えておきたい事が多い
この時系列において彼女は諸々の記憶を忘却しているのでただの凡人である
直哉の事を昔から好きだった事は胸に刻まれているのですんなり恋人になる
なるべくしてなったというのが適切
だが稟と恋人になる事は直哉にとって一つの決意を抱かせる
どういう結末になろうと彼女を守り抜くだけの勇気が必要になる
吹の探し物を追っていくうちに稟は失われた記憶を取り戻していく
時に残酷な真実は知らない方が良い事もある
稟は父親との仲が悪く、その原因は好きだった母親と自分を離れ離れにしたからだと言うがこれが全くの出鱈目
母親が亡くなったショックで人形を母親だと思い込むようになっていたので現実を知らせるために人形を取り上げただけである
真相が明らかになってみると父親は全然悪くないのだが、稟が勘違いしていたことを謝罪するシーンなどが無かったのが惜しかった
もう少し父娘の語らいを見てみたかったなぁというのはある
そのかわり直哉が稟のことを死に物狂いで守ってあげているのでよし

香奈が糞ウザく感じるのも稟ルートならではだろうw
芸術面の信念を述懐している時は感心させられることはあるけども、こういった他人の知られたくない秘密に首を突っ込んでくる時の厄介さは異常w
特に稟が直哉の右腕を破壊したこと(自発的にではない)は当事者以外から知らされることがあってはならない
それを平然と稟に告げ、いけしゃあしゃあとしているのには誰でも腹が立つと思う
こいつほんまええ悪役キャラしとるわ…
天才芸術家の人生を台無しにしたのにのうのうと生きている稟に業腹な香奈は糾弾しまくる

「あんな天才の才能をつぶして、良く平気で今日まで生きてこれたねぇ。私だったら罪悪感で死んじゃうよ」
「うん、私だったら、申し訳なくて生きてられない」
「間違いなく死んじゃうと思う」
「稟ちゃんって神経図太いよね」
「罪を犯しておきながら、罰を一切受けないなんて」
「可愛く生まれると何でも許されるんだねぇ」



女特有の精神攻撃ラッシュが骨身に染みるゥ!!!!

女の敵は女なんだよなぁ……(格言)

稟を追い詰め自殺教唆する香奈のねちっこさはハマっていた
香奈が真実を暴露したため、稟は過去に直哉と何があったかを完全に思い出す
当時の御桜家は豪邸といってもよく、かなり高い場所から落ちた稟を受け止めた直哉だったが右腕だけで済んだのは不幸中の幸いといえる
子供だったとはいえ、高所から落ちてくる人間のクッションになるのは相応の覚悟がいる
それこそ衝撃で死ぬ可能性も考慮しなければならない
直哉は稟に弁解を試みるが香奈の弾劾もあってか聞いてくれない
稟の立場で考えるなら、直哉の右手を奪ったことは強烈な重みとなっている
しかも画家の息子として将来が有望だっただけに余計に辛くなる
直哉がずっと絵を描いてない事もプラスされる
直哉は稟の前で『描かない』と言っているんですよね
『掛けない』とは言ってないんです
何故か? これが日本語の妙ですよね
たった一文字違うだけで意味が大幅に変わるからである
『描かない』は自分の意志で描いていないわけで、"描こうと思えば描ける"という意味を言外に含んでいる
『掛けない』は「することが出来ない」の意で、わかりやすく変換すると"描くことが出来ない"
掛けないと稟に言っている「どうして描けないの?」と聞かれる事態が発生する
こうなると何かの弾みで稟の記憶が戻ってしまう事が想定される
ところが描かないと言うと描くことが出来ないわけではないので尋ねられにくい
直哉は絵を描くか描かないかを質問されるといつもはぐらかしていた
圭があやふやな態度を取り続ける彼に苛ついていたのがよくわかる

稟が直哉の右手を奪ってしまった事実は変えようがない
その償いのために彼女は死のうとする
稟の所為ではないとどれだけ言っても彼女が納得することはない
だったら反対の言葉を投げかければいい
相手に"責任感を取らせる"ことが最も効果的である
稟が欲しているのは贖う方法であった
彼女には香奈から言われた通り自殺しか手段が思い浮かばなかった
今後において右手を負傷して出来なくなった事の代わりを稟に行わせる
これだと彼女に役割が生まれる
まだ生きねばならない理由を付与出来る
良い妥協点を発見しましたね

これにより「死は逃げである」考えを重んじて直哉と人生を歩んでいく
吹っ切れた稟の前に現れるのはやはり香奈
最早お約束の展開と言ってもいいが、迷いを断ち切った稟の前に彼女の激しい非難は何ら効力を持たなかった
自分の意見が無効である事を知ると口調が変わって本性を現す香奈の醜さが際立っていたwww
尚も食い下がり続ける香奈に正拳突きで脅す稟は貫禄あったw
これにて清算!


★A Nice Derangement of Epitaphs

2156



雫と吹が密接に関わっている事が判明する雫ルート
吹が生まれた経緯などもこの章でわかります
櫻達の足跡を完成させた時から吹の卓越した運動神経、美術センスに疑問を感じていた直哉だったが、雫が順を追って解説してくれる
吹に水着の試着をしようと提案して吹の肉体を直に晒させ、球体関節であることを見せる
人語を話してはいるが人間ではないことを示す

回想が長い章なのでほとんどが昔話
人名としては何度も出てくるが一向に語られることの無かった草薙健一郎もこの章から登場する
海外で活躍していた健一郎は病気に侵されて帰国
余命幾許もない状態の彼は淡々と遺産、葛を直哉に授ける
この時点で直哉はかなりの面倒事を背負わされている
脈絡もなく遺産9億円を渡されて、おまけに得体の知れない美少女もセットとなれば警戒するのは当然w
葛の正体は凡そ100年ぶりに誕生した正真正銘の伯奇
中村家は伯奇を生み出してきたからこそ今まで栄えてこられた
伯奇が生まれると一族は繁栄する、と健一郎は言っているが具体的にどうやって隆盛していくのかがよくわからなかったな
今回のように人身売買を利用して高値で売り付けるということなのだろうか…
それとも伯奇の能力『夢呑み』を使って不眠症や魘されている人達を助けたりして稼ぐのかな?
健一郎は中村家の膝元に葛を置いておくのは我慢ならなかったので無断で連れ出す
章一は葛に法外な値段を付ける
健一郎が海外で必死に金を稼いでいたのは葛を買い取るためであった
滑稽なのは100年に一度の存在なのに金さえ払えば手放す愚かさである
壮健だったのなら健一郎は支払額15億円に達するまで異国の地で貯金したのだろう
15億が安いか高いかはともかくとしてどんな人間であれ値段を付けてはいけませんよね
本当は健一郎も不本意だったんだろうが、中村家は落ちぶれたといっても弓張においてはまだまだ勢力が強い
夏目家との抗争で痛い目を見ているからこそ手の届かない海外に行った
何よりも組長だった琴子が死んだのが大きい
彼女がいたのならまだ戦いようはあったのだと思う

葛を匿っていた直哉も国内では難なく居場所を突き止められる
返還を求められ危殆に瀕する直哉
そして登場する世界のワタール・アッカシ―― 一体何者なんだ……(懐疑)
これ渡部建ネタだろwww
明石とフリッドマンを交えた猿芝居は独特の風情が感じられて非常に面白いw
道化を演じているように見えてしっかり章一に契約書にサインさせる有能ぶり
ムーア財団のキュレーターがいる事で明石の胡散臭さが真実味を持ち始める
『横たわる櫻』は連作であるという出まかせを章一は信じる
昔ならいざ知らず、草薙健一郎は時の人
彼が描いた絵は高額で売買されるというの利用した
横たわる櫻を含めて全七部作とでっち上げ、残りの六作を直哉が贋作として創り上げる
その時に使ったのが九相図
死後、人の体が腐敗していく様を九段階に分けてしたものである
気になったのでググってみたらグロテスクで目を背けたくなった…
思ったよりも遥かに生々しいw
九相図の不必要な部分を省略して六つで表現する
そうすると櫻七相図の完成だ
草薙健一郎の筆圧を今の直哉がどうやって再現するかだがスプリングを使った手作りの装置を使う
これを見た時、明石がやけに得心したような顔をしているのだが、明石はこの時既に櫻達の足跡の構想を練っていた事がわかります
最大の難所は世間の目を欺くだけの画力
芸術の世界では真作が贋作と入れ替わる事だってあり、決して本物だけで回っているという話は興趣が尽きなかったなぁ
これだけは直哉の手腕に委ねられる
短い期間で六枚の櫻を作成した直哉
そこへ健一郎がやってきて自分の名を刻む
息子の絵を認めた瞬間だった

墓碑銘の素晴らしき混乱

軈て訪れる死を迎え入れる時、この絵こそ自身を象徴するのに相応しい絵だと言う
親から子へ受け継がれた共作
健一郎の名が書かれているのだから公表した時、無論彼の絵として扱われる
しかし彼が連作を描いていた時期があったのかを知ることが出来るのはスケジュールを管理していたムーア財団のみ
矢庭に出てきた六つの櫻に大衆は騒然とするだろう
そして真相を知ろうにも当人はもう世にいない
墓碑銘の素晴らしき混乱というのはこういう意味も込められているのだと思う
六部作の価値は一枚が1億円以上になり総額で6億円を確保出来た
章一はまんまと騙されて取り引きに応じてしまう
健一郎の遺産9億と六部作の6億を合わせて15億
葛を引き取るための資金がやっとのことで揃い、身柄が解放される
この事は雫にとって多大な恩義となっており、草薙親子を彼女は心から慕っている

雫ルートでは稟が記憶を失う前はどんな娘であったかも取り上げられてる
あどけない少女に見えるが絵の技量に関しては人外の域
ちょうどこの時分に母親を失った稟は宙に筆を走らせ千年桜の開花を願う
母親を蘇らせるために一心不乱で描き続ける稟の思惑を阻止したのは雫だった
伯奇の力で稟の天才的な能力を奪う
本来雫に吸収されるはずの才は彼女に宿らず別の形を取る
それが『吹』という少女だったのだ
能力の表象化、ここで長い長い謎が解けます
吹がどうして化物染みたセンスを持っているのか合点がいきましたね
この事柄は他のルートでも掛かってくるので頭に叩き込んでおくとよい
吹は認知出来る人間が限られていて、櫻達の足跡や千年桜に関係した人間しか見えない
降臨させた雫は永久に見られるのではないかという疑問も雫が直哉と恋に落ちた事により、知覚しづらくなったと言っている
Ⅴ章の吹は圭の訃報の後、稟の元に戻ったと考えるのが妥当か
原理的な説明が事細かに行われているので読み応えがあります


★What is mind? No matter. What is matter? Never mind.

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水菜と藍を巡って中村家との激動の日々を綴っている
健一郎の積極性が見て取れる
夏目屋敷は小音羽の屋敷と呼ばれており、名前は変更されているが要するに埋木舎
健一郎が若い時はまだ中村家の支配にあった
正気の沙汰でない屋敷を奪取することが目的となる
広大な土地と屋敷、妾の水菜と藍を章一から解き放つのには腹を括らなければならない
だが彼の命知らずの行いが紗希にも影響を与えているのがよくわかる
紗希は健一郎に触発されて弓張学園から中村の人間を排除している
頻繁に屋敷に出入りしていた健一郎はある日、章一と鉢合わせをしてしまう
その際にボディーガードと暴力沙汰になって左腕を開放骨折させられる
親子揃って片腕死んでいるのは正義感故かw
けれどもこれが彼に闘志を燃やさせることになり、後に怪我の功名になる
通常なら病院に行く事が先決であるのに健一郎が最初にやったのは水菜の裸婦画を描く事だった
治療よりも使命を優先したのは驚嘆すべきである
マネのオランピアを水菜風に改変して描き、玄関のよく見える場所に置く
この絵は娼婦を買いに来た客の気持ちをありありと表したものである
案の定、今の自分の姿と重なった章一は怒り狂い絵を破いてしまう
反撃の狼煙が上がった
絵師には絵師なりの喧嘩法がある事を体現していたのは流石だった
絵は買い手が決まっていたので賠償金10億円を請求する
逆上した章一は今度こそ徹底的に健一郎を痛めつけようとしたがそこで夏目琴子が割って入る
筋金入りのヤクザ、しかも組長が直々にお出まし
健一郎は祖母である琴子の力を借りることで立ち向かう
然しもの章一も彼女が出てくれば怯まざるを得ない
琴子が出てきた事で交渉のテーブルを用意することが出来た
本当なら全部引っ括めて10億で片を付けられるはずだったのに水菜が自分の身を犠牲にして中村家側に居残る事を言い出し場が荒れる
章一も妾の娘がいなくなるのは伯奇誕生に支障が出るので嫌がった
水菜の申し出があったから穏便に済ませられたともとれるが、後日健一郎は無断で彼女を連れ出して海外逃亡w
章一が水菜を金額によっては引き渡してもいいとか言い出すあたり金の亡者なところは変わってない

本章のタイトルになっている心と身体を使った、一見辻褄があってないようで二つはなくてはならないものだと解釈する表現も好きでしたね
己の境遇を恨んでいた水菜は「心が無ければ辛い想いもしなくてもいいのに」と漏らす
だが心が無かったらそれはもう人ではない
私達は心で何かを感じるからこそ人たりえる
逆に心が存在するためには器が必要だ
その器1つ1つが一人一人の人間ということである
身体がなければ心は世界に霧散し、個々を形成出来なくなる
二つは人間を構成する上で大切なエレメントであることがわかる
心が無くては感じられない、身体が無くては噛み締められない
どちらも欠けてないはいけないことを文学的に表していた

ウィスキーの伏線もⅣ章で回収される
直哉が美術室で貰ったウィスキーは蓋が空いており誰かがちょっとだけ飲んだ形跡があった
若田と健一郎が最後に乾杯した時に少しだけ飲んだから減っていたんですね
付随するように語られる「人生最高の瞬間っていつなのか」という会話も味があった
最も気分が良い時に酒は飲んだら美味しいでしょう?
でもそれっていつなのか誰も知ることは出来ないんです
今最高だと思っていてもそれ以上の幸せが先に待っているかもしれない
過去のある一点が人生の中で一番良かった時期なのかもしれないと顧みることも出来る
故に最高の酒はいつまでも飲む事が出来ない
だからこそ、健一郎はそれを悟った今空けた
病室で余命宣告されて死の間際にあっても暴飲暴食する人間がたまにいます
実は彼らってその時に人生最高の瞬間を味わっているのではないかと思った


■キャラ

鳥谷真琴氷川里奈草薙(中村)水菜川内野鈴菜川内野優美柊ノノ未夏目藍鳥谷紗希(中村紗希)長山香奈栗山奈津子咲崎桜子御桜稟明石小沙智恩田霧乃夏目雫(草薙葛)明石小牧伯奇恩田寧氷川ルリヲ


●鳥谷真琴

久方ぶりに人間的な中身で好きになれたキャラだった


やれ黒髪ロング最高だの、やれクーデレ以外認めないだの戯言をほざいていた俺も彼女には性格で陥落させられてしまいました

真琴の生き様やものに向き合う姿勢が大好き
「綺麗な生き方をしすぎている」と直哉も評していたがまさにその通りである
殊に貸し借りに関しては口煩く、貸したらどんな形であれ返してもらう、逆に借りたら絶対に返す、真人間ぶり
傍から見ていると糞疲れる生き方をしているが、それを徹底している事に畏敬の念を感じる
差し引きを0にしようというのがモットーで完璧主義なところに惹かれます
美術部部長に相応しい決断力と思い切りの良さもある
一方で下ネタに対する免疫力が低く、ちょっとの事で顔を赤らめる
そして個別ルートに入った時のデレっぷりがあまりに破壊力が高くて俺はこれにやられました
中々隙を見せない娘が陥落した時の可愛さって以上だよね
ギャップ萌えが堪らん
攻略するまでに時間が掛かるが一度落ちるとデレデレになる娘ほんとすき
髪の毛を簪で結っているのが特徴
ハンクラサイトでの登録名は白州兎子
陶器にはありふれたという意味を込めて作っている
飾るだけではなく、日常的な用途ととしても活用出来るようなものじゃないと彼女的には駄目
使われなくては悲しいという考え方は大事に保管しておきたいタイプの俺とは逆ですね
CVは五行なずな
やっぱりその道のベテランは演技力が違うわ
日常会話からエロシーンまで全てが上手い
キマイラで直哉と会話した時にテキスト以外の部分にアドリブで笑い声挿入しているのはうめぇなと口に出して言ってしまった
真琴のエロシーンは可愛くてシコりそうになったが我慢した
シナリオゲーでは抜かない不文律が俺の中にはあるのだ……



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カイジネタあって嬉しいwww


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直哉の妄想力の高さで腹筋崩壊したwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
心眼で裸にするだけでも凄いのに陥没乳首から母乳垂らすとかレベル高過ぎるwwwwwwwwwwwwwww



●氷川里奈

自称・直哉の精神的妹
精神的というのは絵の弟子にして欲しいと懇願したところ、直哉が弟子はとらないと言ったので仮想の妹のポストに納まった
白がとても似合い、私服姿の時は美しさがより際立つ
制服を着ている時は三つ編みだが、私服の時は髪を下ろしている
日傘をさしている時は深窓の令嬢を思わせる
優美とのやり取りでは見事なツッコミ役を演じ、二人の会話は当作品のお笑いシーンでは一番好き
里奈と優美の会話は延々と見ていても飽きないw
直哉の事も好きだが優美の事も好きなので案外両刀だったりするのだろうか…
日光過敏症ではあるが現在に至ってはほぼ完治していて以前よりも快活になっている
彼女固有の喋り方も好きですね
藤森ゆき奈の声も久しぶりだが良い里奈にぴったりの声でした


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愛おしい、彼女達の下ネタは全てが愛おしい……




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  /\___/\
/ /    ヽ ::: \
| (●), 、(●)、 |
|  ,,ノ(、_, )ヽ、,,   |
|   ,;‐=‐ヽ   .:::::|
\  `ニニ´  .:::/      NO THANK YOU  
/`ー‐--‐‐―´´\
       .n:n    nn
      nf|||    | | |^!n
      f|.| | ∩  ∩|..| |.|
      |: ::  ! }  {! ::: :|
      ヽ  ,イ   ヽ  :イ



ネタが古い!!wwwwwwおっさんしかわからんぞこれwwwwww


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それをエロゲに登場しているキャラが言ってはいけない!!
美少女ゲームを全否定するようなメタに切り込んでくるとはやるな!



●草薙(中村)水菜

大 正 義 か わ し ま り の

水菜が直哉の母親ってわかった時に「絶対しまりのさんだろ!!」って豪語してたら当たったwwwww
母親役の声としてはぴったりな声質しているからねw
そうはいっても母親になってからの台詞はない
学生時代の話がメインになっているからである
故人なので回想にしか出てこないし、Ⅳ章が短いのもあって登場時間が短いのが惜しい
章一とセクロスしているので処女ではない
一生懸命勉強して中村家の呪縛から藍を救ってやりたいと考えている
知識量は膨大でうら若き乙女とは思えないような発言をする
かなりの博学で校内ではトップの成績を独走していた


●川内野鈴菜

優美の妹だが同じ遺伝子が流れているのかと思うほど正反対な人柄をしている
礼儀正しく冷静沈着
友人のルリヲを咎めるのが彼女の日課みたいなもの
幼い頃の姿ではそんなにときめかなかったのだが、最終章で出てきた時の容姿は麗しく外見の印象がだいぶ変わっていた


●川内野優美

自他ともに認めるレズ
里奈に向ける熱視線はともすれば狂愛にも感じられるw
気に食わないのは彼女がサブヒロイン扱いになっているところだ!
いや普通にメインヒロインの一人で良いでしょ!
蔑ろにされてる感があるんだよなぁ
台詞が物騒なものから下ネタまで満載で本作のギャグを担当してくれている
いざという時のためにボブクレーマーの包丁を仕込ませている危ない子w
Ⅱ章での明石との談話であったアインシュタインを巡る暴論は大口をあけて笑わせてもらいました


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直哉に対しての風当たりが強すぎるwwwwwwwwwwwwww


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女が「抜く」って言うのおかしいだろwwwwwwwwwwふたなりかよwwwwwwwwwwwww


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里 奈 は 所 有 物


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稟に対しても容赦ないwwwwwwww


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後日オナニーするかしないかで宿泊の許可を決めるとか面白過ぎるwwwwwwwwwwwwwwww


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下品過ぎて笑い死ぬwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
二人の会話の中でダントツに好きwwwwwwwwww
愛液漏らしすぎて脱水症状の下りから呼吸困難になったwwwwwwwwwww
アヘ顔ダブルピースで同性がオナるのはかなりの上級者でしょwwwwwwwww



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親友だったら互いの乳首を舐めるのは普通だったのか、覚えておこう



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ま ん こ 舐 め た い 連 発 自 重 し ろ

エロゲの何が良いってこういうド直球な下ネタを平然と組み込めるからなんだよねwwwww
ギャルゲじゃ出来ないからなwww
下ネタ好きの人間として抱腹絶倒させてもらいました
優美役の大花どんには本当にお疲れ様でしたと労いたい
仕事とはいえここまでするのはスゲェよ……


●柊ノノ未

ほぼ脇役みたいな扱い
居酒屋でお手伝いをしている
雫のルートで極僅かの間顔見せするからどこかで影響あるのかなーと思っていたらⅥ章まで全く出てこなかったw
10年後には弓張学園に入学している


●夏目藍

直哉の荒んだ心を救済したのは藍だけである
生誕から見守っているだけあって直哉の事は知り尽くしている
精神的にも大人で寛大な心の持ち主
後半は藍がいなければ不成立と言っていい程シナリオにおいては重要な位置にいる
エロシーンはないかと思ったが藍に甘えられる分岐が用意してあった
セックスにおいて破瓜の血が無かったことから貫通済みと考えられるが、序盤で処女っぽい反応しているんだけどなぁ…
埋木舎にいたのだから中村家の毒牙にかかっていると考えるのは自明の理か
琴子亡き今、藍は夏目家の采配を取っている
武道にも精通しており小さな体からは想像出来ないような鉄拳を繰り出す
幼少期には健一郎の股間の位置が身長的に手頃でクリーンヒットさせていたw
料理の腕においては絶望的だが、チャーハンだけは昔から健一郎のために作っていたので上手
こんなところにサマポケのうみちゃんと共通する人物がいたとはな!! 驚きだよ!!wwwww
愛車も健一郎のお古で小柄な彼女とは思えないほど扱いに慣れている
弓張学園では国語の教師であり、直哉のクラスの担任もやっている
カッターシャツの左腕の袖の部分には『BLACK PRICE』の文字と共にバーコードが印字されている
私室にゲーム機が散乱しているのを見る感じヘビーゲーマーなんだろうか…
もしそうなら俺と同類ですね


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たぶんマヨネーズ入れなかったら一般的な料理に仕上がっていると思うw


●鳥谷紗希(中村紗希)

縁の下の力持ちという言葉がぴったりな現弓張学園校長
紗希はどんな遣り口で中村家と戦ったかの描写はないが、相当な苦労人であることが窺える
健一郎と恋仲だった時期もあったが御家騒動で結婚までいかなかったのだと思う
若かりし彼女はもっと表情が豊かだったが、校長に就任してからは多くの海千山千の猛者とやりあったのか別人のようである
感情の起伏を表に出さず、飄々としていてどこか自嘲的
多くの困難を乗り越えてきたのは想像に難くない


●長山香奈

草薙直哉大好きっ子
その行動力は常軌を逸しており、どこから情報を手に入れてくるのか知らないが耳が早い
直哉の身辺調査においては抜け目なくてストーカーと言っても差し支えないwww
待ち伏せや体を張った追跡など、独自の情報網で必ず対象を補足してくる
芸術家なんかやってないであなた警察官になった方が向いてますよw
紛う方なき問題児だが彼女が大々的に動くのは主に直哉が関係している時である
自分のセンスに自身があった香奈は櫻日狂想を見てそれまでの価値観を捨てざるを得なかった
それほどまでに直哉の絵は彼女にとって衝撃的だった
自分が惚れた絵描きが現況描いてないとなるとこれは一大事なのだ
ただの凡人ならば気に掛ける事もないが天才だと信じているから許せない
彼女にとって自己の感性は最も尊ぶべきもので、それこそが芸術家には不可欠だと口を酸っぱくして言っている
こましゃくれた口振りが癇に障る事もあるけどこれが香奈なりの応援の仕方なのである
容姿はモブキャラそのものだが、凡庸な目線を持つ者としてストーリーには必須だろう

小倉結衣の演技もめっちゃ上手かった
彼女は清純キャラってイメージだったのだけどウザキャラも良いねぇ…


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28歳になった香奈はモブから卒業していて普通に可愛い
言動は相変わらずでマシンガントークを繰り広げるw


●栗山奈津子

Ⅵ章のみ登場
クラスでは影が薄いが美的センスは高い
引っ込み思案でおどおどしているが内に秘めたる芸術の熱意は本物でこれから美術部で頑張っていくのだろう
飼っている犬の鳴き声の表現が間抜けで面白かったw


●咲崎桜子

屋上で煙草を吸っている直哉に再三注意しにきていつの間にかコロっと惚れてしまったチョロい娘
名前と風貌を見た時、稟の再来かと思ったw
元々陸上部に所属していたが、怪我で故障して辞めざるを得なくなった
自分が輝いている瞬間に遭遇したくて芸術への道を歩み始める
ステンドグラスにセロハンテープを貼り付けて櫻達の足跡を投射した時の達成感に一番酔い痴れていた人物じゃないだろうか
ラストの展開から予想されるのは直哉と脈ありなことであるw


●御桜稟

香奈が直哉の才能が好きなのに対して稟は一人の異性として好きだった違いが挙げられる
直哉に対するぞっこんぶりはヒロインの中では群を抜いていて、最初から好感度MAXw
「なおくん」と呼ぶほど親しげな雰囲気である(本人は意図して独占アピールしているわけではない)
稟に引け目を感じている娘達はいて真琴、雫、里奈は直哉と恋人になる際に稟との了承会話みたいなものがあるw
シナリオの進み具合によって彼女の記憶に差違があります
個別ルートでは才人の時以外の記憶を思い出すがⅤ章以降では全て蘇っている
記憶が抜け落ちている時はおっとりしているけれど復調した彼女はどこか超越的であり印象がだいぶ違う
美の神を体に宿しているのでキャンバスは必要なく、空に絵を描くことが出来る
常識的に考えればそんな事はありえないがそれほど圧倒的な才を持っている
さらに文武両道でもあるから非の打ち所がない
何故か知らんが膣が凄く濡れやすい体質wwwww
ちょっとのことで湿る描写が多々あり、パンツがビショビショになってトイレに拭きにいくシーンがあるwwwww
経験は無い癖にエロ本収集するのが子供の頃から好きだったせいで性に関しては積極的
優美ほどではないが、意外と攻めてくる場面がある



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これはどすけべ娘ですね……


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あぁん!? 最近下半身だらしねぇな!?


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まさかこの痛みを文章で表現してくれる人がいたとはwwwwwwwwwwwwwwwww
冗談抜きで本当に糞痛いからねこれwwwwwww


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サクラノ詩で得た役に立つ知識
ずっと悪くなると思っていたので目から鱗だわ……



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先輩!?


●明石小沙智

弓張学園の副生徒会長
姉とは違って謹厳実直
善悪をはっきりしないと気が済まない気質で時に融通が利かない
日曜学校でシスターをやっていて制服よりはこちらの格好の方が好み
亘の妹であることを嘆いているw


●夏目雫(草薙葛)

過去に"葛"と名乗っている
しずくという名前の『し』が『死』を連想させるのが嫌だったみたいで『し』を取り払っている
それを反対にして"くずし"→くず
葛餅とかで使われる漢字ですね
間違っても屑ではないwww(本編でもこれについては論及されている)
伯奇そのものであるため空虚であったが、健一郎が稟と引き合わせた事から変化が表れる
稟には好意を抱いているけれど彼女の夢を呑み込んで美を喪失させてしまったことを悔いてもいる
そのため雫は稟を守ろうとする意志が強い
優美と同じく下ネタが多いw
草薙一族には返しても返しきれない恩があって直哉には奉仕の精神を常に持ち続けている
目下、明確な感情を所持しているため他人の夢を呑もうとすると苦しむ
淫夢はだけは心地良いらしくて例外な模様
真夏の夜の淫夢かな?wwwwwwwwwwwww

少しでも恩返ししようと草薙葛佳の名で芸能活動に勤しんでいる
今や雑誌等にも掲載される有名人である
意味深な言葉を連発するので彼女の台詞は伏線が張られている事が多い
夏目家の人間は低血圧なのか朝が非常に弱い
彼女もその一人である
個人的には長髪だった葛の時の方が好き


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パイパン最高だぜ!!


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ただの痴女じゃねーかwwwwwwwwwwwwwwww
『ピンクは淫乱』また証明されてしまったな…



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咲畑梨深が得意とするビシィ!がこんなところで見れるとは思わなかったよ!
カオヘネタ嬉しいなぁ


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早瀬弥生のバキュームフェラ演技があまりにも激しくて途中から大笑いしてしまったwwwwwwww
素晴らしい吸引力だ、これだけ吸い付かれたら気持ちいいだろうなぁ



●恩田霧乃

寧のお母さんでもあり、圭の母親でもある
圭とは面識がないのが本人的には辛いところ
打ち拉がれていたところを真琴に救われる
以降はキマイラの常連客とあり、足繁く通ってくれている
自己解決能力がないのもあるがそれよりも不運が重なり続けて心が折れてしまったというのが正しいか
真琴ルートでの彼女は痛々しく、本当に救われて良かった…


●明石小牧

弓張学園の生徒会長
温厚篤実で小沙智とは真逆であるためバランスが取れている
小沙智に変わり便宜を図ってくれる場面もある
二人は一緒に登場することがほとんど


●伯奇

原初と言っていいのか義貞によって感情を得るまでは完璧だった存在
非業の死を遂げるが、彼女の御蔭で千年桜伝承が現代にまで伝わっている
伯奇神社が建立してある場所は二人が亡くなった場所と言われている
心を持つと夢を呑み込めなくなる
伯奇は無心であるからこそ他人の悪夢を取り込めるのである
感情があると苦痛を感じてしまうからね


●恩田寧

霧乃の子供
これだけ幼いのに悟りの境地を開いたような考え方をしていて、世を無常なものと捉えている
物分かりが良すぎるので霧乃が逆に甘えてしまっている始末
本来親が子供を守らなければいけないのに立場が逆転してしまっていた
紗希が干渉していなかったら間違いなくこの親子は破滅していただろうな
Ⅵ章にて短時間だけど成長した彼女が登場する
為人は変わっておらず実年齢より遥かに落ち着いたようにみえる
良くも悪くも達観しすぎているよ…


●吹

稟の中にあった美の結晶が形を得た存在
稟→雫→吹という流れを経由している
雫には稟の神がかり的な技能が根付かなかった
不遜ではあるがその腕前はⅡ章とⅤ章で確認出来る
凛と同じく草薙健一郎の弟子だが彼を凌ぐ技量を持っている
「意味わかりません」の発音の仕方が好き
元々は人形なのでゴスロリファッションです


●氷川ルリヲ

自由闊達で些事には拘らない
ちょっと五月蝿く感じる時もあるけど前向きなところが彼女の良いところ
川内野姉妹ほどではないが、里奈とは対照的に描かれているような気がする
鈴菜と同じくⅥ章で弓張学園の1年生として登場
美術部員として織り込み済みである


■サクラノ詩 名言集

「言葉の有効期限なんて永遠じゃないわ
言葉には有効期限があるから価値があるの。無限に効力がある言葉なんて何の意味もないわ。存在しないのと同じ事」/鳥谷真琴


直哉が絵を描かない事に対して言った言葉なんですが、これは今まで自分の中で無かった考え方だった
信念を貫き通すのが美徳だと思っている俺にとっては面白い見方だ
恒久的な決意はいつか翻すから価値があるということか……


「作品が何のため生まれたのか、何のために作られたのか…… 
我々が何のために作品を作るのか……それさえ見失わなければ問題は無い……。
そこに刻まれる名が、自分の名前で無いとしてもだ……」/明石亘・草薙直哉


トップ3に入る痺れる名言
二人の男が言ったこの台詞はあまりにも様になり過ぎてて目頭が熱くなったよ
表現者はこの信念があって一人前だと強く、非常に強く共感した言葉です


「ヒーローの出番はないのよ」/鳥谷真琴

直哉の優しさに頼ってばかりはいられないと突き放そうとした言葉
真琴のこういう他人の手を借りずに自分で解決しようとする気丈なところも魅力的
迷惑を掛けたくないという意味も勿論含まれている


「優しさとずるさの間にあるものって、何なのかしらって」/鳥谷真琴


私見は『無関心』です
手を差し伸べるのが優しさ、見て見ぬふりするのが狡さ、あるいは傍観
その中途半端にあるのは感心を持たないことです
そうすることで両方の間を漂うことが出来る


「過去を担保にして共有の幻想を得るようなものじゃないの……」/鳥谷真琴

真琴に言動は心に刺さるのが多すぎて困る……
互いに身の上話を提示しあうことで共感する
それを"担保"としてあたかも共有しているという錯覚を得る
会話で相手の気持ちを知った気になる事に意味があるのかと問うている


「私はさ、献身って誰にでもできるとは思ってない
よほどの強さが必要で、そしてその強さがない人間は、決してしてはいけないことだとも思っている」/鳥谷真琴


直哉が真琴の内面に踏み込もうとした時に言った言葉
これは警告である


「私はいいのよ。ひとりが気楽だし
この寂しささえも私が選んだことだから」/鳥谷真琴


「本当に自分のために時間を割いてもいいのか?」と最後まで牽制する
真琴のガードの硬さは普通ではない
もうね、この私に構わないで的なオーラ出してるところ好き過ぎる


「人間は自分の事が一番分からないものだから
大切じゃないものが分からなくても、大して問題じゃない。
大切なものが分からないから、問題なの」/鳥谷紗希


全く、親子揃って名言ラッシュだぜ……
何だかんだで似てるよな…w


「無根拠な否定の底で、安寧するのはやめなさい」/鳥谷紗希

自らを貶める事で他人に縋ろうとする姿勢は実は見苦しい
それならば素直に『助けてください』と口に出した方が清々するものだ


「私は、守るわ
血が繋がっていても、繋がっていなくても、
私の子だと決めたのだから、私は私のやり方で守る」/鳥谷紗希


血が繋がっているのは真琴、繋がっていない方は圭
中村家と戦う覚悟はとうの昔から決まっている


「お前らしくないね、そんなところで立ち止まっているなんて」/鳥谷紗希

珍しく二の足を踏んでいる真琴に言った言葉
娘との数少ない会話の中で送った最大の助言だったりする


「勝敗というものはね、大抵は戦う前から決まっているものだよ」/鳥谷紗希

麗華との戦いで勝利を確信した紗希が言った台詞
後の展開を見てみると本当にその通りだったw


「人間に、兎の気持ちなんてものは、永遠にわからんよ」/鳥谷紗希

暗に真琴の内奥を知ることは不可能だと言っている
人間は他人の気持ちもわからないし、自分の事もわからない
難しいね


「愛と、その他の全ては等価値なのかしら。天秤は釣り合っている?」/鳥谷真琴

愛は兎角過大評価されがちである
彼女にとっては愛をそこまで貴重なものとして捉えることは出来ないようだ


「オオカミさん。オオカミさん。赤ずきんちゃんにもね。ちゃんと心があるんだよ
だから、赤ずきんちゃんが考えも無しに食べられたと思うなよ」/氷川里奈


Marchenで優美に言って聞かせた言葉
優美は里奈の事を一方的に好きだと思い込んでいると思っているがそれだけではない


「私は毒を有していたんだよ……」氷川里奈

自虐するような里奈の良い台詞ですね
その毒さえも食って消化してしまうのが優美なんだよね
だから彼女達は親友でいられる


「博愛は、乙女が最も警戒すべき悪です」/氷川里奈

八方美人が嫌われるのは世の常ですよね
これは男女問わずそうでしょう


「中身のことなんてだいたい分からないのだから、私は外見だけでも美しいものに心惹かれる」/川内野優美

中身で真琴を好きになった俺に対する強烈なカウンターですwww
優美が里奈を好きになったのってホントこの通りだけだからね
感情なんて備わってなくても良いって言っていたし


「愛は、いつでも利己的になる」/草薙直哉

金言ですね
純粋な愛なんてものはこの世に存在してないのかもな


「世界は、その立ち位置からじゃ変わらないよ」/御桜稟

健一郎に稟が言った台詞
ある特定の場所に立つと絵の見え方が変わるように計算し尽くされている


「ガキだって背負い込む事があるんです!」/草薙(中村)水菜

精神的に追い詰められた水菜が堪らず言った台詞
環境が環境だったから彼女は重石を抱えて人生を歩いてんだよ…


「月はあんた達だけのものじゃない!」/長山香奈

これだけ聞くとガンダムか何かで出てきそうだけど月=才能です
凡人が必死こいて駆け上がろうとする香奈の強い意志が感じ取れる


「才能は凡人を裏切りますが、技術は凡人を裏切らない」/長山香奈

至言ですなぁ……
香奈のこういうところは本当に好きだ
何で稟ルートだけあんなにウザいんだよwww


「努力で得た技術体系こそ、凡人の武器。凡人の刃だって、天才どもののど元に届く事がある」/長山香奈

凡夫の立場の意見って強く共感出来るわ
あれ? それって俺が凡人って事じゃん……(墓穴を掘っていくスタイル)


「たぶん、人生って、思いの外短くて、思いの外長いんですよ」/長山香奈

年食う度に段々と一年が短くなるって感覚はあるねぇ
一瞬一瞬を大切に生きていこうぜ

「もし仮に、あいつから俺の背中が見えるのなら……単に周回遅れなだけだよ……」/草薙直哉

涙ぐむ台詞でしたね
圭が自分を高く評価してくる理由が分からずに呟いた一言
直哉は自分がどれだけ凄い絵描きであるか自覚してないんですよねぇ
天才って罪だよな


「お利口じゃ、芸術家なんてやってられねぇだろ」/草薙直哉

時に馬鹿にならないと駄目な時もある
珍しく香奈が直哉の意見に同調を示した台詞だった


「何かを得るために、失う事を恐れてはいけない」/夏目藍

はーい、俺が絶対に真似出来ないことでーすwwwww
これを自然と行える人は本物ですよ


「天才の価値は、才人にしか分からない」/長山香奈

ある程度の域に到達した人間はその上の階層にいる人間の凄さを知る
努力することで才人にまでは登る事が出来ますよ


「才人は天才を愛し、そして憎むものよ」/長山香奈

自分より凄い事が出来るから愛せる
でも決して自分は辿り着けないから憎む
愛憎劇の出来上がりだ


■楽曲

●BGM

・美しい音色で世界が鳴った
・見上げた青の果て
・舞い上がる因果交流の光
・陽射しに入る窓
・君の筆は世界を奏でる
・色彩力無限
・ざくざくと散る錆びた夢
・ZYPRESSENは櫻に変わる
・この櫻ノ詩の下
・心模型
・舞い上がる因果交流
・夢の歩みを見上げて
・月の眼球譚
・心象の中の光
・夜空は奏でるだろう
・風の筆射す春日花抄



BGMのクオリティも糞高いですね
ピアノの旋律がメインの曲は特に響く…
松本文紀とPixelBeeという素晴らしい演奏家を知ることが出来たぜ


●OP



神歌詞
神メロ
神ムービー


の三拍子が揃った神OP
はなの声はずっと聞いていたい
素晴らしき日々の空気力学と少年少女の歌は未だに聞く名曲
櫻ノ詩も末永くお世話になりそうだ
章の名前がキャラと合わせて挿入されているのが御洒落
良すぎるから1キャラクリアする毎に毎回見てたw


●ED













一章ずつEDが用意されているのが良いですね
最終章で櫻ノ詩フルを流すのは憎い演出だねぇw
歌詞も大半がすかぢが執筆しているのでシナリオとの親和性が高い


■総括

ルート構成は真琴、稟を任意で選べるが両者クリアすると一本道になるので迷わない
最初選択肢少なすぎじゃね? と思っていたら一人クリアする毎にどんどん増えていって結構な量になっていたw
個別にシナリオランク付けをしたが、サクラノ詩は全てのルートの事柄が最終的に繋がっている一貫性のあるものである
敢えて分けるとあんな感じになった
登場人物紹介が主なⅠ章と各ルートへ分岐するⅡ章の感想は省いた
直哉が誰とも付き合わないルートが正史となっているが、全員クリアしないと辿り着けないようになっているため飛ばして最終章だけやるとかは出来ない
ちゃんと順を追ってやるからこそ価値がある
雫ルートをクリアするとⅣ、Ⅴ、Ⅵと順に解放されていく
ボリュームは――どうなんだろう? かなり長くプレイしていた記憶があるのでテキスト容量は多い方だと思う
濃密なシナリオなので何回も読み直していたから長く感じたのかもしれない
引用が膨大なのでググって調べながらやるのは楽しかったな
哲学的な会話がふんだんに取り入れられているところも好感
芸術用語とか縁が無いものばかり大量に出てきたから新鮮に感じられた
暗喩が至るところに仕組まれているのも本作ならではだろう
何の事を指しているのか読解しながら読み進めると種々の伏線に気付けるはずです

この作品の何が一番好きかっていうと"鮮烈なメッセージ性"なんですよね
直哉の生き様を通じて多くのプレイヤーが製作者の伝達したい事を感じたはず
創作物は作り手の意図したことがわかると嬉しいものだ
サクラノ詩は「俺はこれをお前らに伝えたかったんだよ!!」という明確過ぎる意思があります
これは作中の"芸術とは見られる事によって完成する"とも関連している
本旨を受け取ったら咀嚼、吟味して自分の頭で考えてみてください
その通りだと思うか、あるいは違うと思うか、好みであるか嫌いかはあなた次第です
それも一つの因果交流です
私的にはこれ以上ないと思うほど的確な表現でした
一人の芸術家である草薙直哉の呻吟をがむしゃらに書き綴った名作
彼が得た人生の標語
あの歌詞でお別れ致しましょう






瞬間を閉じ込めた永遠こそ


わたしたちの"意味" そして"意義"だと


君は知るだろう


さ ぁ う け と る が い い

『永遠の相』



この櫻ノ詩の下








S(神)

Ever17 -the out of infinity-   Steins;Gate   この世の果てで恋を唄う少女YU-NO
BALDR SKY Dive2 "RECORDARE"    WHITE ALBUM2 -introductory chapter-
WHITE ALBUM2 -closing chapter-    家族計画 ~絆箱~
EVE burst error    サクラノ詩 -櫻の森の上を舞う-←NEW

A(優良)

車輪の国、向日葵の少女    G戦場の魔王    装甲悪鬼村正
11eyes -罪と罰と贖いの少女-    素晴らしき日々~不連続存在~
グリザイアの果実    キラ☆キラ    euphoria
BALDR SKY Dive1 "LostMemory"    そして明日の世界より――
真剣で私に恋しなさい!    最果てのイマ    英雄*戦姫       
リトルバスターズ!エクスタシー    あやかしびと
-atled- everlasting song    この青空に約束を―    narcisu
narcissu SIDE 2nd    穢翼のユースティア
遊撃警艦パトベセル~こちら首都圏上空青空署~
Trample on “Schatten!!” ~かげふみのうた~    
ChuSingura 46+1 -忠臣蔵46+1-    ルートダブル -Before Crime * After Days-
斬魔大聖デモンベイン    Summer Pockets


B(良)

CROSS†CHANNEL    車輪の国、悠久の少年少女   CHAOS;HEAD
俺たちに翼はない    3days -満ちてゆく刻の彼方で-    Rewrite
BALDR SKY DiveX "DREAM WORLD"    天使のいない12月
WHITE ALBUM    輝光翼戦記 銀の刻のコロナ
Sugar's Delight    もしも明日が晴れならば    沙耶の唄
はつゆきさくら    こなたよりかなたまで    CARNIVAL    機神飛翔デモンベイン


C(普)

装甲悪鬼村正 邪念編    家族計画 ~そしてまた家族計画を~

D(微)

fortissimo//Akkord:Bsusvier
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