唐突にやってきた小原鞠莉はこれまたいきなり浦の星女学院の理事長となる。
人懐っこく誰とでも気兼ねなく話せる豪胆な心の持ち主。千歌達のスクールアイドル部設立を援助してくれたのは3年生の中で彼女だけだ。アイドル活動が好きであることを前面に押し出してくる一方で目標は高く、生半可な気持ちでやることは認めないという威厳も持ち合わせている。
個人的に志は好きではあるが、一つ苦手な部分がある。
それは中途半端な英語を使いたがるところだ。
鞠莉が言い放つ英単語はスペル一つだけなものの、無駄に発音が良くて完全にこちらを笑わせに来ているのが厄介だ。これだけしっかりしているのなら全台詞を英語で喋ってくれた方が良かった。それならべた惚れしていたと思われる。
全然関係ないのだが、僕はパソコンの既定の言語にて『Google 日本語入力』というのを使っている。Microsoft IMEと違って流行りの言語は自動的に更新されて、キーボードで入力した際にTabキーを押すと変換候補に流行語が出てくるのが良い所だ。度重なる更新によっていつの間にかサンシャインのキャラもちゃんと登録されていた。
けれども1つ例外があった。
「小原鞠莉だけ登録されていないじゃないか」
不思議なことに他8人は変換候補としてすぐ出てくるのに鞠莉だけが出てこないのだ。これはどういうことだ? 彼女はハブられているのか? そんなに仲間外れにしたいのか? 鞠莉はAqoursのメンバーですらないのか? 断固Googleに抗議するつもりだ。久しぶりに遺憾の意を発動したい気分である。僕が総理大臣になったら最初に「Google 日本語入力に小原鞠莉というワードを今すぐ登録しろ」と命令するね。
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