叛逆!叛逆ゥ!!

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そういやまだ見てなかったのでw
前から見ようと思ってたんですがようやく見ることが出来ました
正直な話、内容的にはあまり期待してなかったんですが(本編TV放送12話がとても好きな終わり方だったので)実際視聴し終わったら度肝を抜かれるような展開で良い意味で裏切られました

前置きとして完全新作を謳っているため、「アニメとは繋がっていないのか・・・」と思っていたけど"ちゃんと繋げた上で完成度の高い作品"だった


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まどかとさやかと杏子が仲睦まじく登校している
マミも含め、4人でナイトメアと呼称しているものを退治していた
そこへほむらが転校してきて5人でナイトメア退治を始める
5人は魔法少女であり、その証拠に全員指にリングを装着している
このリングは後々伏線になるだろうな、と思っていたんだけど"別に何の伏線でもなかった"件www

仁美がナイトメアになる(憑依された?)ので5人で戦って除去する
劇場版を通してこのナイトメアについては全然説明が無かったので魔女との違いを少し考えてみる

まず魔女との共通点はネガティブな感情や不満、苦痛を感じるとそれを媒介として取り付くこと
魔女と違うのはソウルジェムの有無に拘らず、憑依される可能性があること
そして最大の相違点は儀式にて取り払うことが出来る点か
魔法少女は魔女化してしまうともう倒して消滅させるしかないからね
その点、解呪出来てそのあと本人も元通りというのは大きな違い

魔法少女としてナイトメアを倒す生活を続けているうちに異変に気付くほむら
自分が知っている記憶と今の状況が明らかに食い違っていることを確信する
最初に相談を持ちかけたのが杏子
杏子が転入してくる前にいた風見野市へ行ってみようと誘う
二人で風見野へ行こうとするもループしているかのように見滝原市から出ることは出来ない
ここでほむらは異常に気付いて本格的な原因究明に向けて動き出す
怪しいと踏んだのがマミが引き連れているベベ
ベベの容姿はお菓子の魔女であるシャルロッテである
過去に魔女であったはずのシャルロッテと一緒にいること自体が不可解であり、怪しいことは明白
ベベを問い詰めようとしたところでマミがやってきて交戦


画像

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ここで行われる戦闘シーンが豪華絢爛でもう片時も目が離せない程に美しく大絶賛したいほどに好きなシーンです
見所は人それぞれだと思うけど劇場版全体を通してほむらちゃんとマミさんの戦闘シーンがダントツで好きです
動き過ぎて気持ち悪いwwwwww
鮮やかすぎて「ヒェ~ッ!」って思わず言ってしまうくらいに良い演出です
というか戦闘シーンが長い長いwww
これだけ映像として綺麗で躍動的なのにあれだけ持続させたのは素晴らしいの一点に尽きる
駆け引きといい、読み合いといい、腹の探り合いといい、文句のつけようがない
熱中してしまうくらいに最高でした
マスケット銃VS重機関銃の構図も俺好みで何もかもが高評価です
目を釘付けにされてしまう必見シーンです
しかし時間制御出来るチート能力持ちのほむらちゃんに対して互角に戦うマミさんがおかしいwww
彼女は強すぎますね
ほむらの魔法が優秀なのは評価するけど慢心するのは禁物とマミさんも言ってたけどまさに相手の特性を知り尽くした上での立ち回りだ

戦闘後にマミもこの世界の異質な部分に気付く
さやかはこの世界を割と気に入っているようで現状維持でもいいかもしれないと言う
この空間を構築している者は閉じ込めて何かをするかと思いきや、閉じ込めたほむら達に何も干渉してはこない
ある意味平穏と言える
ほむらはここで重要な事を思い出す
そもそも"この世界にはもう魔女はいない"はずなのである
魔女は円環の理によって(まどかの力)この宇宙からいなくなっている
ここにいるとしたらそれは魔女ではなく魔獣でなければおかしい
もっと言えばこの世界にまどかとさやかが居る事があり得ない
この設定は本編12話から持ってきている
そして先程マミが思い出したのも魔獣
つまりこの世界にいる5人は何者かに記憶を書き換えられている

まどかと会ったほむらはこのまどかはきっと偽物なのだろうと思っていた
だがまどかと話しているうちにこれは間違いなく本物のまどかだという確信が持てる
何故なら彼女は――――
まどかは落ち込んでいたほむらを慰める
ほむらは新たな決意を胸に秘める
三滝原市に自分達を閉じ込めた張本を突き止める

それは他ならぬ暁美ほむら自身だった

ここでまどか☆マギカシリーズのマスコットキャラクターであるキュウべぇ登場
見滝原市を丸々作ったのは『現実世界にいる暁美ほむら自身』
現実世界のほむらはソウルジェムがもう濁っていて魔女になっていた
どうしてそこまで染まってしまったのかという理由は想像の域を出ない(恐らくまどかがいなくなってもう二度と会うことが出来ないことを悲しく思ってか)
そこでキュウべぇは"干渉遮断フィールド"を使い、ソウルジェムを濁りきったまま保持した
そうすることによってどういう事象が起こるかを観測しようとしていた
その結果見滝原市をそのまま別世界の時間軸として再現
ほむらが元凶であることに変わりはないが間接的に言えばキュウべぇの仕業ともいえる
相変わらず下衆いことばかり思いついく野郎だw
現実世界と錯覚するほどの空間を模倣することに成功した現実世界のほむら
ほむらのソウルジェムの中にある世界
創造の世界に登場する人物達はほむらの意志によるもので招き入れるのにはキュウべぇも一役買っている
本来、もういないはずのさやかがこの世界にいるのもほむらが創造したから
まどかも同上
此度のキュウべぇの目的は円環の理の観測
ところが誤算だったのはまどかが本来の役割を忘れていること
まどかは円環の理なので手の出しようがない
何せ円環の理とは"視認することが困難な代物"だからである
発見するためにはこの世界のまどかが円環の理に因んだ能力を使う必要がある
でもまどかはそれを使わなかった
記憶の忘却はまどかにも作用してしまっていた
同時にほむらも魔女であることを忘れていた
それがキュウべぇにとっては厄介な状況であったのが救い
キュウべぇはまどかを制御下に置くことによって魔法少女と魔女の連鎖をまたも続けさせようとしている
観測する事が出来ればいずれは意のままに操ることが出来るため
とどのつまり、キュウべぇはどこまでもいってもエントロピーの回収しか頭に無い





ここで少し円環の理についておさらいしておきたい
俺も劇場版を見るまでは円環の理について忘れていたので改めて説明してくれたのは助かった

円環の理=鹿目まどか

円環の理とはすなわち、魔女の救済
まどかは魔女達を救済する役割を担っている
本編で全ての魔女を救済したことになっているが、今のところ3人だけ魔女になる可能性を持った人物がいる
それが暁美ほむら、巴マミ、佐倉杏子
この3人はまだ現実世界でも魔法少女なので魔女になる可能性を秘めている
厳密に言えばほむらはもう魔女になっているためまどかは救済に向かうが、キュウべぇが干渉遮断フィールドによってまどかの救済を阻止しているため救済されない
魔女化したらもう無理だけど魔女化しないで死んだ場合(杏子とマミ)まどかの新世界構築能力によって復活している
杏子は自爆したし、マミはシャルロッテに首チョンパ
死因が魔女化して倒されてない場合は肉体を得て現実世界に復帰

要点は魔女になったか、なってないか

逆に魔女となったさやかはまどかによって浄化されたためもう現実世界にはいない




真実を知ったほむらは創造の世界で魔女としての力を覚醒させ暴走
魔女となったほむらを救えるのはまどかだけ
それこそがキュウべぇの狙いだが別の方法があった
現実世界のほむらのソウルジェムを拘束している干渉遮断フィールドを破壊する手である
そうすればこの世界は崩れ、ほむらとまどかは再会することが出来る
何故なら魔女化したほむらをまどか(円環の理)が迎えにくるからである
また、さやかと百江なぎさ(シャルロッテが魔女化する前の少女の本名)は円環の理そのものである
ここも重要なポイントだと思ってるんだけど、魔女化してまどかに救済された者は円環の理の一部(もう面倒くさいから円環の理でいいやw)になる

よってさやかとなぎさもまどかと同じ存在
記憶を失くしていたまどかに思い出させる役割を背負っていたのがさやかとなぎさ
ちなみにほむらが"本物のまどか"とあの時言ったのは、さやかとなぎさがこの世界のまどかに現実世界の記憶を返したからだと勝手に想像してるw

干渉遮断フィールドのコアを協力して破壊
創造の世界は消失して現実世界へと移行
まどかがほむらを迎えに来た時こそが絶好のチャンスだった

ほむらはまどか吸収してしまう
ソウルジェムは禍々しい色に変化し、ほむらは魔女を超越した存在、"悪魔"となる


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ほむら「思い出したのよ。今日まで何度も繰り返して傷つき苦しんできた事がまどかを想っての事だった。だからこそ、今もう痛みさえ愛おしい。私のソウルジェムを濁らせたのはもはや呪いでさえ無かった」



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キュウべぇ「それじゃ一体・・・」



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ほむら「あなたには理解出来るはずもないわね、インキュベーター。これこそが人間の感情の極み。希望よりも熱く――絶望よりも深いモノ――よ」


おわかりいただけただろうか
これぞ百合大勝利の瞬間である


まどかのためだったら何でも出来ちゃう娘、それが暁美ほむら


悪魔と化したほむらは新しい世界を創りだす
人間と魔女が共存しているような摩訶不思議な世界観
その世界にはまどか、さやか、杏子も存在していた
マミさんだけは確認出来なかったが多分いると思う
円環の理の一部分ではあったが自分の物にしてしまったほむら
神にも等しい力を手に入れたほむらは自分が願うシナリオを描き続ける
まどかは転校生扱いになり、あの時とは逆の立場になっている
だがまどかはすぐに違和感を感じて円環の理を発現させようとする
ほむらはショックを受けたがすぐ我に返り、まどかの覚醒を止める

ここでほむらが「あなたは間違いなく本当のあなたのままよ」と言うが、これはまどかが『例え自分が作り出した世界と人物であったとしてもまどかはまどかであることを失わない』=円環の理の役目を今もなお持ち続けているということだった


欲望(暁美ほむら)VS秩序(鹿目まどか)


我欲をひたすら突き通すか、皆が笑って楽しく過ごせる世界を望むか

ほむらとまどかは求めているものが違った

お互いがお互いを大事にし合った結果、結局敵対関係にならざるを得ないかもしれないこの展開がたまらなく好きです
ほむらはまどかだけ傍にいてくれればそれでいいが、まどかは円環の理の役目を果たさなければならないのでほむらを浄化しようとする
つまりどちらかは世界に残存することになるが両方が同時に存在することは出来ない
一緒にいられるこの瞬間こそが彼女達にとって一番幸せな時間と言える

恣意的な世界を創り出した挙句、思わぬしっぺ返しを食らうかもしれないリスクを負ったほむら
自業自得という言葉が相応しい論理的な結末でとても気に入っています
結局まどかはまた円環の理としての活動を再開するのか、それともほむらが何らかの手段でまどかを意のままにコントロールするのか・・・
このまま何もせずに放っておく選択肢もあるけどそれだとまどかが自覚するのを避けられなさそうだしなぁ
悪魔ほむらが創り出した世界をこれからどう描いていくのか、続編があるのなら是非見てみたいですね
2時間があっという間だったw
本当に2時間も見ていたのか!?と錯覚するくらい
最後に大きなどんでん返しもあって楽しめた



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変身シーンが異様に長くて気合入ってんな―wと感嘆した

個人的は杏子の変身シーンが一番気に入っています


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千手観音立像を想起させるこのシーンが良いですね


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狂気性を感じるこの目の作画とかも好き

さやかの変身シーンは自分と向き合って打ち勝つみたいな印象を受けた
キャラの性格を組み込んだ変身シーンで細かいところにも気を配っている

相変わらずのシャフト臭全開の叛逆の物語でしたがあの狂気に満ちた演出方法と独特の世界観はセンスの塊としか言い様がない
まどか☆マギカで評価されている部分ってシナリオもあるけど背景とか雰囲気だと思うんだよね
劇場版は輪をかけて凝っていて手抜かりは一切なく、妥協しない精神が遺憾なく発揮されていた
シャフトの本気の本気を見せて貰いました
大変満足しています
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イワシサボテンさん

>叛逆の物語は二回くらい見たんですがなんちゅーかまどマギスタッフの底知れなさを感じました。

制作に関わった人が全身全霊を費やして生み出された作品だと思います
ここまでされると率直に凄い以外の言葉が中々出てきませんねw

>虚淵さんだけでは最終的にここまでほむらが救われ、吹っ切れる事は無かったでしょうし、まずあんなに(初見は絶対に笑ってはいけない魔法少女スペシャルかと思ったんですが)
誰もが救われている前半をあのレベルで描写出来なかった筈です。


のほほんとしているシーンと狂気に彩られたシーンのギャップは確かに激しかったですね
前半はあまりにも平和過ぎていつから虚淵シナリオの本領発揮なのかとワクワクして見てましたが、中盤以降は一気に畳み掛けるような勢いで容赦無かったと思いますねw

>ストーリーが色濃く虚淵でありながら虚淵ではない存在が混ざり合う事でキャラクターが生きているストーリー的に美しい物語が完成した様に感じます。

明暗の使い分けはとても上手だったと思います
虚淵脚本は暗い話、残虐性に定評がありますがそれだけでは成り立たなかったというのが叛逆の物語でしたね

>まどマギスタッフだったからこそここまで変化したまどマギを作れたんだと思います、良い意味でぶっ飛んだ作品でした。

意外性のあるシナリオは大好きであっと驚くような展開は心が弾みました
二転三転するストーリーは視聴者を虜にする魅力がありました
傑作としか言いようがありません
[ 2014/07/26 ] [ 編集 ]

叛逆の物語は二回くらい見たんですがなんちゅーかまどマギスタッフの底知れなさを感じました。

虚淵さんだけでは最終的にここまでほむらが救われ、吹っ切れる事は無かったでしょうし、まずあんなに(初見は絶対に笑ってはいけない魔法少女スペシャルかと思ったんですが)
誰もが救われている前半をあのレベルで描写出来なかった筈です。

ストーリーが色濃く虚淵でありながら虚淵ではない存在が混ざり合う事でキャラクターが生きているストーリー的に美しい物語が完成した様に感じます。

まどマギスタッフだったからこそここまで変化したまどマギを作れたんだと思います、良い意味でぶっ飛んだ作品でした。
[ 2014/07/25 ] [ 編集 ]

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