D.O.(Digital Object)
残念ながらもうこのゲームメーカーなくなっていますOTL
2001年発売、絆箱は2002年発売
今から約11年前の作品
■シナリオ物心ついた頃からずっと一人で生きてきた沢村司はある日、バイトしている中華料理店の裏路地で一人の少女が倒れているのを発見する
ぐったりとしていてこのままでは生死も危うい状況
しかし面倒事に極力関わりたくなかった司は無視しようとするが店長代理の劉家輝によってその少女を拾ってあげて欲しいと頼まれる
渋々ながら承諾して少女に手料理を振る舞ってあげることになる
とりあえず話をしてみようとするが少女の言語は明らかに日本語ではなかった
発音から察するに中国語だったのだ
名前だけはかろうじて聞き取ることが出来た
名前は王春花という
春花は司に自分の命を救ってくれたことを大変感謝した
しばらく司のアパートで二人きりで過ごしていたのだが、春花は訳ありのようで何者かに狙われているらしい
そんな中、いきなり司の元にまた新たな人物が駆け込んでくる
そいつは入ってくるなり飯を要求しあたかもここが我が家であるかの如く振舞っていた
あまりにも自然に溶け込んでくるカッターシャツを着込んだリーマン風の男
広田寛と言った
いつの間にか3人で過ごすことになっていた
ある日、出掛けから帰ってくると司のアパートの倒壊しかかっていた
どうやら春花を狙った連中を追い払うために寛が車を突っ込ませたらしい
住居がなくなり、大家から補償を請求された司は途方にくれていた
春花を引き連れ3人で街を歩き回る
寛は何故か勝手に着いて来ていた
とある歩道橋
いきなり自殺投身自殺しようとしている女性を発見する
目の前で死なれるのは実に後味が悪くなりそうなので落ちるあと一歩のところで助ける
板倉真純、何もかもを失って突然死にたくなったという
真純は助けてくれた司にお礼を言って連絡先だけを聞いてその場を去った
行先も無く彷徨い続けているといかにも無人の家を発見する
高屋敷という札が貼ってあった
悪いとは思いつつも少しご厄介になる3人
しかし先客がいる模様
その先客は自分の存在を知られるのを恐れたのかどこに走り去ってしまった
幾日か過ぎてその人物と鉢合わせになる
まだ幼い少女だった
礼儀正しい女の子で河原末莉と丁寧に名乗った
実は末莉も住処を求めてこの家にやってきたという
それからはこの家の持ち主がいないことを良いことに4人で住んでいた
だがそんな生活にも終焉が迫ってきた
唐突にこの家の持ち主が帰ってきたのだ
咄嗟に隠れた4人だったが運悪くも見つかってしまい
家主である高屋敷青葉に追い出されてしまう
折角、屋根のある安住の地を手に入れたと思った矢先のことだった
再び空き地でホームレス同然の生活をする4人
末莉もいつの間にか加わっていた
これからの動向について寛が思案する
やはりあの家をこのまま諦めるのは惜しい
是が非でもあの家で再び過ごしたいと強く主張する寛に司も感化されて青葉と交渉することになる
でも青葉はこの家は自分のものであるとの一点張りで他者を全く受け入れようとしない
八方塞がりになってしまった司はある日、劉店長のお願いでホストのバイトをして欲しいと言われて別の店に遠征させられる
驚くことにそこには旧知の人物が居た
曰く付きの間柄である大河原準が本人の性格からは似つかわしくない場所にいた
準とは昔から商売人と客との関係であり金さえ払えば、便利屋を自負しているだけあって大抵のことは取り計らってくれた
打つ手がなくなった司は仕方なく準に金を払って青葉の身辺調査をしてもらうことにする
現在の高屋敷家は複雑な事情があって高屋敷家自体は青葉のものだが、土地は地主のものであるという特殊な状態になっていた
つまり高屋敷の家で住むためには青葉は地主に金を払わなければならない
しかし青葉は毎月土地代を払えるほどの稼ぎはなかった
そこに付け入る隙があった
青葉を含め、他6人でこの土地の賃料を負担しようというもの
その代わり賃料を負担するのだから家には住まわせてもらう
いつの間にか真純もやってきていて違和感なく溶け込んでいた
ここまで手引きしてくれた準だったがここには住みたがらなかった
しかし司が説得してなんとか引き止めた
青葉も不本意ながら承諾した
そして寛はお互い身寄りが無く血縁もない訳ありの7人が集まったことを機にお互いの負担を補い合うという"相互扶助計画"『家族計画』をここに意気揚々と宣言するのだった――――
準>>>>>超えられない壁>>>>>春花>>>真純>青葉≧末莉
●準学生時代、司と準は同じクラスメイトだった
司はともかく準は会話を好む性格ではなかったので二人の接点は無いに等しかった
とある日、準が本屋で万引きしようとして失敗しそれが店長の目に止まってしまい鬼の形相で迫られていた
そこでたまたま居合わせた司は準が万引きしようとしていた本を買ってやった
これを切欠に準と司の接点が出来た
学生時代の多感な時分、司は準を自分のものにしたいと思っていた
だからバイトを一生懸命して準に金を支払うことでその代償として性行為を要求していた
でもそれは所詮上辺だけの関係だった
司は気付いていなかった
もし金を渡さなくなったら準がどういう態度を取るかということを
金で準を買っていた司はさらに進展を要求した
こんな利害関係ではなく、お互い損得無しの付き合いをしたいと
しかしそれを聞くなり準は関係の断絶を言い渡す
準はこの契約でなければならない理由があったのだ
二人の関係はただの他人へと戻ってしまった
月日が経って司は準に久しぶりに声を掛ける
司は長い時間を掛けて大量に稼いだお金を準の前に晒す
準が金の亡者であることを知っていた司はこの金で"準の一生分"を買おうとしたのだ
だが準は金が必要と分かっていながらもそれを受け取らずに去った
司は準の心情がまるでわかっていなかった
お金で人の気持が買えるはずなどなかったのだ
あまりにも若すぎた
そしてその日を境に準は学校をやめた
年月が経ち、久しぶりに家族計画で再会した司と準
準は学生時代に輪をかけて金の亡者と化していた
何かにつけて金、金、金
何をするにも金、金、金
どうしても莫大な金が必要だったらしい
司はあまり踏み込みたくなかったが、一緒に過ごしてうちに準がどうして金が必要だったかという経緯を知ることになる
準には景という双子の妹がいた
幼少時代、準と景は両親から虐待を受けており愛されてはいなかった
下手すれば死んでいたかもしれないという直前で児童養護施設に保護される
景はずっと養護施設で育ち、今は育ててくれた園長先生に感謝をしてうぐいす学園で働いている
準はしばらくいたが出ていってしまった
準は色々と景に対して後ろめたいとろがあったからである
学生時代に景は司と会っていて好きだった
図書委員の仕事に付き合ってくれたり、文句を言いながらも色々やってくれる司に惚れていた
しかしその司は準と付き合っているという(実際には付き合っていなかったが)
寝取られたと早合点した景は姉を憎んだ
幼い頃もそうだった
虐待の一環として断食が行われたとき、準は目の前に出されたスープを景には食べさせずに全部一人で飲んでしまった
だがそれは毒入りのスープだったのだ
準はその後倒れてしまってなんとか一命を取り留めた
準のその行為は本当は景を守ることだったのにもかかわらずまだ未発達だった景の心はそれを独占していると勘違いしてしまった
成人した今となって景は準の事を敬っている
準が金を必要としていたのはうぐいす学園に受けた恩を返すため
うぐいす学園は経営が困難な状況にあった
どうしてもお金が必要だった
学生時代からずっと準はうぐいす学園のために金を貯めていたのである
準は精一杯頑張って金をうぐいす学園のために注ぎ込んだがそれでもうぐいす学園は解体されてしまうことになる
景は自分の姉が自分達のために必死に金を集めてくれたのに施設を守れなかったことに涙した
司は途中から家族計画を脱退してしまった準をずっと探し求めていた
準にはもう為すべきことがなくなっていた
唯一生き甲斐を感じていたうぐいす学園への投資ももう失くなってしまった
何か心にすっぽりと穴が空いてしまった感じ
放心状態になりつつも、いつの間にかみんなで過ごした高屋敷家の前に来ていた
しかし高屋敷家は無惨にも焼け跡になっていた
最後の拠り所さえも失った準はもうこのまま飢え死んでしまってもいいと考えた
やり残したことはない
そう思った瞬間だった
意識が薄れていく中、目の前に司がいた
生きる目的を失ったかに見えた準だったが準を必要としている人達は確かに居た
他人同士が集まって結成した家族計画のメンバーである
その中にはもちろん準も含まれていた
家族を失うわけにはいかないと強く説得し、準を引き連れていく
そして準は新しい部屋の一角で空腹を満たすめにオムライスをいただくことになった
だが準の胃は昔の虐待のせいで拒食症を引き起こしていて、ブロック栄養食くらいしか食べられるものがなかった
それは準がやっぱり他人を拒絶していたから
実の親でさえも食事に毒を入れたくらいである
親族でもない他人だったら信じられないのは当然だった
それを恐れていた準はいつも他人の作ったものは食べないようにしていた
例によってこれも拒否する
毒が入ってなくても長年培われた拒食症が食物を拒否するからだ
しかし司は食べても戻さないと断言する
そのような得体のしれない根拠がどこからくるのか準は疑問に思った
そして恐る恐るオムライスを口に運ぶ準
咀嚼してゆっくりと嚥下する
しばらくしても胃の拒絶反応は起こらなかった
その一番の理由は準の心が"少なくとも"ここにいる6人は信用するに値する人物だと理解したから
準にとって初めて損得勘定抜きで付き合える仲間がここにいた
END
泣いた
●春花春花が遠い中国から日本に来たのは訳があった
母親を探しているのだという
一枚の写真だけを頼りに日本の何処かにいるはずの母親を頼って海を渡ってきたのだ
しかしその渡り方に問題があった
いわゆる密航というヤツだった
春花は中国マフィアの地龍という資金稼ぎの駒として密航に参加していた
だが春花は途中で性的行為を要求されて抵抗して、ある麻薬を奪って逃げ出す
ターゲット逃がしてしまっては金が入らない
慌てた地龍の連中は死に物狂いで春花を探しに来ていた
そして春花を匿っていた高屋敷家に一団がやってくる
でもその連中は台湾マフィアだった
台湾マフィアの連中は中国マフィアから春花を横取りすることで利益を自分達のものにしようとしていた
これにより台湾マフィアと中国マフィアの対立が始まる
一方、司は出来るだけ時間があるときは春花と一緒に母親探しを行なっていた
準の力添えもあってついに母親の居所を発見する
早速春花と二人で向かう
目的の場所に着くと春花の母親である山名順子さんは居た
順子さんは由利という自分の娘と一緒に楽しそうに洗濯をしていた
司は春花の背中を押して会いに行かせようとするが春花は見るだけでいいと言い、それ以上は踏み込もうとしない
司は色々疑問に思っていた
そもそも何故中国人であるはずの春花の母親が日本人なのか、母親はどうして日本にいるのか、また春花は娘なはずなのにもう一人娘がいるのか等々
司は真実を知るために一人で順子さんにコンタクトを取ることにした
春花の写真をコピーして持って行き、順子さんに見せてみる
その瞬間、順子さんは何かがフラッシュバックしたように身を震わせて怯えてしまう
父親が出てきて真相を聞いた
昔、順子さんと夫である人志さんは中国に留学していた
順子さんは中国で結婚し、春花を生んだが春花が女ということで迫害を受けてしまう
病んでいた順子さんを人志さんが日本に連れ戻し、丹念に時間をかけて癒していった
それで二人は結婚し子供を設けた
それが由利であった
春花は望まれない子として生まれた
そしてその母親は日本で平和に暮らしているという
司にはなんとも言えない葛藤があった
望まれて生まれたのではないとしても春花は母親に会う権利はあると
生まれてきてしまった以上どうしようもないのだと
本人に出産を拒否する権利はない
なのに春花は会わない
そこで司はある考えが浮かぶ
春花が作った中華料理を山名一家に食べてもらおうというものだ
待ち合わせ場所を自分のバイトしている龍龍にして下準備終了
という計画を立てたは良いものの、春花がついに台湾マフィアに拉致されてしまう
三日三晩探しようやく春花を探す
一旦龍龍に入って春花を匿う
しかしその日はちょうど山名一家が訪れることになっていた
店の扉の前にもう一家が来ていた
慌てて席に案内して一家を座らせる司
春花は唐突な展開であたふたしていたが母親に食べさせる料理となると気合を入れて作った
あまりにも美味しいと好評を得た春花の料理
順子さんが是非、料理人にお礼がしたいと言ってくる
司にとっては思惑通りの展開
春花は恥ずかしながらも母親の前に姿を現す
ついでに司が追加でマッサージサービスを提供する
憧れの母親に丁寧に按摩を施す春花
そして楽しい一時は終わった
店を出ると突然銃声が聞こえてきた
銃撃戦が始まっていた
巻き込まれないようにルートを考えて駅まで一家を送る司と春花
別れ際もう一度礼を言って山名一家は去っていった
だが春花は絶対に「私はあなたの娘です」とは言わなかった
龍龍に戻ると劉さんが待ち構えていた
どうにも険悪な雰囲気
それで司は全てを察してしまった
自分達をこんな騒動に巻き込んだのはこの人達の仕業だと
実は春花を最初に司に拾って養ってやってくれという時点で劉さんの計画は始まってた
劉さんは家族幇というグループの一人であり司を気に入っていた
そして家族幇のメンバーに加えたいと思っていた
そのために春花を利用したのだという
もちろん許せなかった司はきっぱりと断る
断ると同時に司は手刀を視界が暗転した
目が覚めると公園に寝かされていた
とりあえず高屋敷に帰ろうとするが焼き払われていた
そこの劉さんの妹である楓が来る
春花の居場所を教えてくれたので一緒に港に向かう
春花は帰国する寸前だった
司は行くなと懇願するが春花はもう決めてしまったらしい
劉さんの狙いは最初から司と楓を結婚させることにあった
そして自分達の組織である家族幇に引き込む計画だった
しかし楓は司の気持ちを尊重して婚姻届には記載してなかった
春花は名残惜しそうにしながらも去っていった
司はいつまでもいつまでも春花が乗っている船を見つめていた
時を経て、中国雲南省で農業に精を出していた春花の元に司が訪れる
春花は物凄くショックを受けると同時に目の前にありえない光景が広がっているように思った
まさか海を超えてまで会いにくるとは思わなかったのだ
司はあの別れ際の婚約届の欄に春花の名前と自分の名前を記載し、春花を中国から日本に連れ帰ることにした
帰る場所はあった
何故なら散り散りになった家族は再結成していたからだ
END
●真純一人は生きられないというモットー?が真純にはあった
誰かに寄生してないと不安で不安で仕方ない人柄だったのだ
依存しないと生きていけない人間、それが板倉真純だった
しかし真純には元婚約者がしつこく付き纏っていた
添田という男はかつて真純と結婚する予定になっていた
だがこの添田は典型的な結婚詐欺師で真純から金を絞り取ることしかしなかった
金が入っては遊び、金がなくなってきては真純にたかる
そんな生活が何ヶ月も続いた
人が良い真純はそれでも添田を信じていた
そして悉く裏切られた
そうして人生に絶望し、会社も辞め自殺をしようとしているところを司達に助けられたというわけである
家族計画に参加して生き長らえた真純
しかし自分を必要としてくれる人は未だ現れていなかった
それでもまだ一人ではないので希望はあった
そんな中、添田がどうやってここを突き止めたのか真純にまた付き纏ってくる
今は同士である真純に簡単に抜けられては困る、ということで司は添田と対峙する
だが自分が本当に真純を止める権利はあるのだろうか?
何故ならそもそも家族計画というのあくまで家族という形態を取っているだけで実質は全員赤の他人だ
他人の事情には深く干渉しない、それが家族計画内での暗黙のルールだった
それでも司は感情にまかせて添田を追い払う
添田がしつこく真純に付き纏う理由は真純の母親が残した300万のためだった
このお金は本来、真純の母親が真純の結婚のために残してくれたお金
添田が詐欺師で薄汚い人間でなかったら真純は結婚のために母親の残してくれたお金を使った
残念ながらそれは叶わなかったのでずっと保管することになったのである
そうやって添田を追い払う日々が続くうちに、春花を匿っていることがマフィアにバレて結局高屋敷は放火されて焼け落ちるハメになってしまう
逃げ遅れた司と真純は炎の中で立ち往生してしまう
何とか脱出先を見つけて脱出するも崩れる寸前
真純を先に突き出して避難させると同時に崩れ落ちた
司は瓦礫に埋まってしまう
真純は火傷するのもお構いなしで司を救出する
命を助けられた司は真純に恩義を感じてしまう
真純は両手を大火傷したのでしばらくの間は手が使えなかった
何も出来ない真純のために司はしばらくの間側にいることに
しかしこの二人での生活が真純にとって真の拠り所を得ることになる
命を救ってもらった代償はあまりにも大きい
だが真純と運命を共にするにあたって一つ解決しないといけない問題があった
まだしつこく纏わり付く添田の存在である
真純は意を決したように通帳を添えだに突き付けた
それは母親から授かった300万だった
これが添田に取って最後のチャンス
もしこの通帳を受け取らなかったらまだ見込みはあった
だが添田は遠慮なく通帳を受け取りながらニヤニヤした
それで真純はすっぱりと全てを諦めた
通帳を受け取る=決別を表していた
添田を弾劾してから司の元に戻ってきた真純
さっぱりした表情をしていた
これによって真純は司と人生を生きていくことを決心したのである
数年が経ち、真純と司はまた計画の面子と一緒に幸せに暮らした
END
●青葉青葉が高屋敷に戻ってきたのはある探し物をするためだった
それは祖父と一緒に埋めたタイムカプセルのようなものだという
一心不乱に中庭をずっと掘り続ける青葉
だがいつになってもその宝物は見つからない
食事もロクに取らないで掘り続けていたので日に日にやせ細っていった
このままでは生死に関わるかもしれないと判断した司は、何とかやめさせようとする
しかし堅固な意志を持っている青葉には並の言葉では通じない
ふらふらしている青葉が持ち歩いている手帳を不意に落としたので中身を拝見してみた
それは青葉の子供の頃の日記だった
でもその日記を読み進めているといくつかの矛盾が発見される
そして行き着いた結論は虚無だった
青葉は自分自身を偽っている
そのことを知らせるために司は青葉に特定の場所を指さした
物置の下――――
まるでその部分を避けているかのように青葉は違う場所を掘っていたのだ
二人で物置の下の地面を掘る
すると一つの缶が出てくる
青葉が昔埋めたものに違いない
だがその中身はからっぽだった
ここで青葉は今まで封印して改竄していた記憶を思い出す
両親からも親族からも愛されず商売道具としか扱われなかった自分
そんな行き場のなくなった私を祖父だけは可愛がってくれた
そのはずだった
しかし実際は祖父にさえも無視されていた
青葉は祖父が干渉してこないことを"良いこと"だと思って美化していたのである
青葉は夢から覚めたように祖父を侮辱した
だが祖父は決して青葉を嫌っていたわけではない
どちらかと言えば不安で仕方がなかった
青葉の祖父は高屋敷重工の創業者でありながらも息子たちに邪険に扱われていた
自分の息子たちにこんな酷い仕打ちを受けてはその孫だって自分に対しての扱いは同じに違いあるまい
だから距離を取っていただけであった
司は青葉の日記に書かれている事柄を元に推理していきそういう結論に至った
つまり青葉は知らず知らずのうちに物事を悪い方向へと思考してしまっていた
司も両親が自分を放置して自分のもとを去ったことを恨んでいたが見事なほどの勘違いだった
お互い似たような境遇、似たような勘違いということを知った二人は急激に惹かれるようになる
生涯を共にすると誓う
話がまとまったところで高屋敷に侵入者
例のマフィア共がやってきて放火していく
残っていた末莉も引き連れて3人で脱出
司はその時、マフィア一味の銃弾を受けてしまいすぐに救急車で運ばれた
大事な家はなくなってしまったが青葉の祖父がたった一つだけ最後に残してくれたものがあった
それは田舎の一軒家を青葉に提供するというもの
青葉は心底祖父に感謝して司と一緒にそこで生活を営むのであった
END
●末莉人に取り入ることが末莉なりの処世術だった
いつもニコニコして相手に干渉しようとする
礼儀正しい末っ子はしかし青葉にとっては厄介な存在だった
些細なミスから末莉は家出してしまう
一家総動員して探すもなかなか見つからない
すると電話が掛かってくる
親戚の家に厄介になっているらしい
とりあえず居場所が分かっただけでも安心
連れ戻しに行こうとするが末莉はまた迷惑を掛けるから、と言って遠慮する
しかし後々ここで連れ戻しておくべきだったと司は後悔する
末莉は表面上は元気に電話してくるが何か隠している風があった
学校前で待ち伏せしていると末莉をまるで奴隷のように扱うような態度をとる男子生徒が出てくる
中里良太といって末莉が引き取っている親戚の息子だった
何か険悪な雰囲気を感じた司は児童関係に詳しい景に協力してもらって良太の動向を観察する
すると路地の奥で末莉にセクハラしようとしている良太を発見する
睨みを効かせて追い払い、このままでは末莉がいつ侵されるともしれない
高屋敷家に中里の両親を呼び、末莉を引き取らせてくれないかと頼み込む
よほど性根が曲がっている両親だったのか息子の所業については全く言及せずに末莉の事ばかり非難し始める
明らかに道理がおかしかった
司はもう見るに見兼ねて真純さんが大切にしている300万を末莉のために使う
この金で末莉を引き取らせて欲しいと
すると足下を見て調子に乗った屑両親は倍の600万は出しもらわないと、と言ってくる
そこで景がすかさず割り込みに入り、良太の行いは児童福祉法に抵触する恐れがあると言いつける
それを聞いた両親は形勢が悪いと判断したのか300万で手を打った
末莉を引き取ったは良いものの末莉はそれ以来司に対して好意を抱く羽目になる
しかし司はそれを受けあぐねていた
末莉はまだ若すぎる上に、自分がこれから責任を持って末莉を守っていけるかどうか不安だったからだ
これ以上関わるのはまずいと判断した司はこっそりと出ていこうとする
偶然にもその姿を末莉に見つかってしまい、より一層末莉は機嫌を損ねて部屋に引き篭ってしまう
説得するにも一向に向きあってくれる気配はない
そこでマフィアからの放火
末莉の部屋には鍵が掛かっていて入れない
ぐずぐずしている暇はなかった
青葉と協力して末莉を避難させる
救出こそ成功したものの住む家がなくなったので司のおじさんが取り計らってくれたアパートで末莉と共に住むことにする
青葉は火傷を負って病院に運ばれた
どうしても司への愛情が残る末莉
半年が経っても末莉に他に好きな人が現れなかった場合は恋人になると約束をする
当然半年が経っても末莉の心情は全く変わってなかった
約束通り抵抗があるものの恋人になった司
それからは幸せな毎日が続いた
ふらりと高屋敷の跡地に行ってみる
跡地にまた再建している家があるという
お金を寄付している名前欄を見ると名前こそ違うがすぐにわかった
あの家族計画の面々だった
散り散りになってしまったけどやはりここはみんなが思い出を共有した場所だったのだ
司は末莉と自分の名前も書き込んだ
それから10年が経った
纏まったお金が溜まるまで10年掛かった
しかしまたあの日々が違う形で蘇ろうとしている
懐かしい場所に来るとみんなが待っていた
"真"・家族計画のはじまりだった―――
END
■各シナリオ感想◆準はい、もうダントツです
どう考えてもこれ準が一番でしょ
他のルートとクオリティが違い過ぎるんだよなぁw
エピローグまではそれほどでもないんだけどエピローグからが神
あの展開は卑怯だよホントw
俺が一番望んでいた形で終わったから最高だった
一番期待してなかった準が実は一番良いルートだったんで度肝抜かれたwww
というか良い意味で裏切られたw
一番最後にやればよかったなこれ・・・
◆春花春花は母親に料理を振る舞うシーンが一番の見せ所かねぇ
交わりそうで結局交わらないっていうこのもどかしさがいい
司の葛藤が見ていて辛い
エピローグでの春花が日本に帰ってきたところの描写がもうちょっと見たかったかも
◆真純過去の因縁に決着付けるシーンがいいね
真純さんは何ともフラフラしている性格なんで流されやすい
司もそういう性格直せって言ってんだけどまぁ生まれ持った性格なんてもんはなかなか治るもんじゃなく・・・
苛々しつつも他人事だから手が出せない・・・っていう焦れったさがわかる
◆青葉何も救いがなかった青葉だったけど最後の最後に祖父だけに想われていることが判明して救済があって良かった良かった
後半はイチャラブルートなんで評価低めw
青葉さんちょっと性格変わりすぎてんよ~
◆末莉俺は末莉のルートを一番期待してたんだよ!!(豪語)だってさぁ、家族計画に引き込んだ張本人だし、なんかメインキャラっぽいオーラ出てるし・・・ねぇ?
超期待してたんだけどあまりにも普通過ぎて笑ったwww
一番長いのに一番緩急が無いんだよなぁ
なんか超まったりw
ちょっと拍子抜け喰らいました
でも全然悪いわけじゃないよ
嫌いじゃないけど好きじゃないよ(至言)
■キャラ高屋敷青葉>>>高屋敷末莉(河原末莉)>劉楓>高屋敷真純(板倉真純)>久美景>高屋敷準(大河原準)>高屋敷春花(王春花)▲高屋敷青葉容姿端麗黒髪美女と来たらまぁ俺のドツボでしょw
毒舌マスター

ちなみにこれ平常時の口癖

汚すぎんよ~

家が火事になっていてもさんまが焦げた程度のボケをかますある意味呑気な人でもあるw


この罵倒シーンが一番笑ったwwwww
罵詈雑言のエキスパートですねこの人
▲高屋敷末莉(河原末莉)
ロリ好きーにはいいかと
末莉は守ってあげたい可愛さがある

何気にピンクローター作るバイトしてますwwwww(本人は無垢なため何を作ってるか気付いてない)▲劉楓残念ながらサブキャラ・・・
メイン希望!
眼鏡キャラにしては珍しく好感度高いです
理知的だけど泣きやすいというギャップが良い
▲高屋敷真純(板倉真純)この人死ぬほど面白いんだよなぁwww
真純さんには何度笑わされたかわからんw
母親役
ちなみに30歳
よく考えてみてほしい
近年のエロゲで30歳を超えるヒロインって抜きゲでも無い限りそうそういないと思うんだよね
だから貴重だと思うんだ
ますみんかわいいよますみん


年齢ネタが面白すぎるw

この選択肢酷すぎるんだよなぁwwwwwww
丸大食品wwwww
そんなことないよ!真純さんかわいいよ!
▲久美景準の双子の妹
サブキャラなんであまり出番がないぜぇ
準とは正反対の性格でかなり明るい
久美景、二十歳。独身です ←これ口癖www
▲高屋敷準(大河原準)うん・・・まぁ・・・
俺の好きなタイプのキャラじゃないね
しかーし!!!
学生時代の準の容姿なら余裕でベスト3入りしてた
明らかにこっちのポニテの方が良いだろ・・・
それよりも時代を感じるのはルーズソックスだね
今の若いコってルーズソックスまだ履いてんのかな?
10年くらい前はみんな履いてたなぁとしみじみきた
▲高屋敷春花(王春花)元気っ子
あまり好きになれないタイプですw
すごーく良い子なんだけどね
本当は寂しいのに心配掛けまいと表面にはおくびにも出さない辺りが

あのさぁ・・・(呆れ)■その他面白かったシーン
これ淫夢厨な俺には草不可避wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
司「シャワーは終わりましたか?」
準「終わりませんでした・・・」
司「じゃあお前来いよオラァ!!」
っていう会話が脳内で即座に形成されるwwwwwwwwwwwww別に一般人にとっては何でもない会話なのに淫夢厨だったために最高にワロタシーンw

司「真純さん生きてるかー?」
MUR「冷えてるかー?」
これも脳内妄想すぐ変換されてわろたwwwww
あとは寛のこのシーン
節穴EYEで腹筋崩壊したwwwwwwwww
中途半端に英語混ぜるなwwwww
つべにこのシーン上がってたw

なんか時代を感じるよ
懐かしい・・・
■曲、BGM
OP(絆箱版)
OP(PSP版)
OP full
ED
OPとED、ネ申
どっちも良すぎ
・BGM
この二つが二強
まぁ曲のインストなんですけどねw
■総合
ライターがロミオってことでやってみたんだけども見事な当たりだったね
CCより圧倒的に家計の方がいいわw
ロミオはイマにしろCCにしろRewriteにしろ家計にしろ題材の目の付け所が素晴らしい
身寄りの無くなった7人が揃って生活するのはとても難しいと思うんだ
赤の他人だから居心地悪いところもあるし、血縁家族みたいに歯車が噛み合わない時も圧倒的に多い
最初は司も無理だと諦めていたのにそれでも何ヶ月も過ごしているうちに愛着が湧いてきて最終的にはこの疑似関係を守りたいと思うようになり、本物の家族みたいに思うようになった
血が繋がって無くても、血縁でなくとも、家族にはなれるんだ!という強い願い
そこに至るまでの過程や葛藤が素晴らしい作品
それとしつこいようだけど準ルートの良さw
いかん、俺は丸戸信者なんだ・・・ロミオ信者になるわけにはいかん!wと思わせるくらい良い作品でした

準ルートでの『わたし、ここで人間になれた気がする』という台詞と
真純ルートでの『あのお金で、私は正解を買えたんだもん』
この二つの台詞は心に強く響いたね
作中での名言だと思うシナリオに加味して曲、BGMが100点の出来
I'veは名門だってハッキリわかんだね
高瀬一矢の作曲センスを改めて思い知ったぜ
同じ空の下で、のイントロの何とも言えない哀愁と哀切漂う感じがたまらん
あと声優もそれなりに豪華・・・かな?
若本と子安出てたw
今井由香って誰だ?と思ったらテイルズのルーティ・カトレットで結構びびったしw
後は我らがお姉ちゃん、北斗南w
あおきさやかも有名どころかな
真純さんの声の人がめっちゃ好きだったんだけどこの人普通に表の世界でナレーションとかしてる人だったわwwwww
なんでエロゲ出てんだよwww
欠点を上げるとすれば
・共通ルートが多いほとんど共通ルートで最後にちょこっと分かれる感じなので似ているシーンが多いことかな
微妙に台詞が違うからスキップ効かんしww
・選択肢の割合に対してセーブ枠の少なさ選択肢70個以上あるんだけどwwwwwww多すぎんよ~
・ボイスリピート機能がない!つまりですね、一度間違ってクリミスとかしてしまうとその台詞をもう一度聴きたい場合はロードしてセーブしたところからやり直し・・・
でもこれは昔のゲームだからしゃーない
まぁそんなとこで
笑って、和んで、泣ける そんな体験をしたい方はどうぞ家族っていいよなぁ・・・家族っていいよなぁ・・・家族っていいよなぁ!↑
何回独り言で言ったかわからんw

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古き良き名作
S(神)
Ever17 -the out of infinity- Steins;Gate この世の果てで恋を唄う少女YU-NO
BALDR SKY Dive2 "RECORDARE" WHITE ALBUM2 -introductory chapter-
WHITE ALBUM2 -closing chapter- 家族計画 ~絆箱~←NEW
A(優良)
車輪の国、向日葵の少女 G戦場の魔王 装甲悪鬼村正
11eyes -罪と罰と贖いの少女- 素晴らしき日々~不連続存在~
グリザイアの果実 キラ☆キラ euphoria
BALDR SKY Dive1 "LostMemory" そして明日の世界より――
真剣で私に恋しなさい! 最果てのイマ 英雄*戦姫
リトルバスターズ!エクスタシー あやかしびと
B(良)
CROSS†CHANNEL 車輪の国、悠久の少年少女 CHAOS;HEAD
俺たちに翼はない 3days -満ちてゆく刻の彼方で- Rewrite
BALDR SKY DiveX "DREAM WORLD" 天使のいない12月
WHITE ALBUM 輝光翼戦記 銀の刻のコロナ
C(普)
装甲悪鬼村正 邪念編
D(微)
fortissimo//Akkord:Bsusvier
俺「あああああああああああああああ」「ひっしー君、ファンディスクをやりに行こう!(提案)」